支援先の社員さんがメキメキ成長
うちもMQ戦略ゲームを導入

私のFacebookをフォローしてくれている人は知っているだろうけど、数年前から、私はMQ戦略ゲームを始めた。1976年に西順一郎氏がソニーCDIで開発した、事業戦略や運営や会計などの企業経営が体験できるマネジメントゲームだ。ソニーの社員は必須でそれをやっていて、1980年代にはソフトバンク草創期に孫正義さんが「これはすごい!」と大絶賛し社内研修に導入。それもあって、日本中の中小企業経営者の間で有名になった。
私自身は、それまでにも何度か耳には入っていたと思うけど、ちゃんと意識したのは2018年だ。支援先の会社さんがMQ戦略ゲーム研修を導入してメキメキ成長する姿を目の当たりにして、私もコロナ禍の2021年11月にデビューさせてもらった。まずは私が自分で「経営者ならば100期やれ、経営したければ先ずは100期やれ」という孫正義さんの金言を実行することにした。達成まで1年かかったかなぁ。
社内への浸透には時間がかかったけど、「石の上にも3年」だ。辛抱強く続けるうちに、「自分もやってみたい」と言ってくれる社員がポツポツ現れて、現時点で私を含めて5名が100期を達成している。他にも、まだ100期までは行かないが、MQ戦略ゲームに取り組んで学んでくれる社員が十数名と徐々に増えてきた。
わかろうとする努力を省いていた私
そんな私を戒めた息子
普通の人は誰だって、自分の好きなこと得意なことしかやらないし、自分がやりたいようにしかやらない。だから、私が「こうするぞ、こっちに持って行くからな。頼むぞ」といくら方向性を示しても、本人は確かにそっちに向け進んでいるつもりで実はまったく明後日の方向に向かっていた、ということがあり得る。
「こっちだぞ、ここだぞ」という基準を相手にも理解できる共通言語によって示さなければ、いくら相手が「了解です」とか「わかりました」と自信満々に答えても、当てにならないということだ。
そして問題は、本来であれば上の者が「彼はこういう考え方だから正しく伝わるようにこう説明しよう」というふうに彼らのことを慮ってイメージを説明しなきゃいけないんだけど、長い間、同じ環境で同じ時間を過ごしてきたわけだからついつい、上の人間は「こっちだぞ、わかるよな。ヨシ」という感じで、相手をわかろうとする努力を省いてしまうんだよね。
私自身も、息子に指摘されてそのことに気付くまでは、身内には努力を省く習慣が身に付いてしまっていた。息子から「コンサルタントの仕事では支援先のお客さんに対してちゃんとやっているんだから、できているんだから、身内に対しても同じようにすればいいんだよ」と諭されて初めて、「そうか、そうしよう」と頭を切り替えることができた。
イライラ来ない人はなぜ来ない?
理由を聞いて「俺はまだまだだ・・・」と反省した
要するに、こっちが切り替えればいいだけだったんだよね。同族企業でありがちな先代との衝突とか身内間の意見の食い違いとかも、両方が「わかってくれ」というスタンスだからぶつかるわけで、相手が「わかってくれ」と言っている――心の中でだけどね(笑)――のだから、相手をわかろうとすればいいんだよ。めちゃめちゃシンプルな話じゃないか。
この切り替えに私を導いてくれた人が息子の他にもう一人いた。去年春からうちで働いてくれている東大ラグビー部出身くんだ。
彼は優秀で――だからこそだろうと思うけど――、初めてMQ戦略ゲームをやってもらったときも、わからないことは素直に「ここがわからないです」と聞いてきた。「いいや。わかんないから適当にやり過ごそう」という態度の人が大半の中で、自分がわかっていない点は素直に聞き、理解することでクリアしていた。
他の社員を率いる際もそれは同じだ。傍から私が見ていると、彼はゴールが見えているのに他の社員は見えていないのがわかるから、さぞイライラ来ているだろうと思って先日聞いてみたら、「イライラ? 来ませんよ」という答えだった。彼いわく、相手がどこでわからなくなっているかがわかるから、「寄り添って分解してあげればいいだけなので」ということだった。
うちに来てまだ1年で、相手と近い関係じゃないからそうできる面も多少はあると思う。けど、それだけじゃない。もっと単純に、「わからないことが見つかったらわかろうとする」という習慣が当たり前になっているんじゃないかな。
言葉にして書けばこれだけだけど、それはやっぱり、スゴイことであってね。私自身も今後、会社を成長させていくためには、見習わなきゃいけないと思う。
息子からは「できるんだから、やりなよ」と諭され、去年入った社員からは「どこがわからないかをわかってあげればいいだけですよ」と諭され・・・。
「俺ってまだまだだなぁ・・・」と反省させられた還暦最初の春。今年度は気持ちを切り替えて社員と向き合います。
事務局 サトーカメラ法人営業課 野沢定久
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vol.102 還暦を迎えて最初の春。自分の未熟さを反省させられ、頭を切り替えた
(2025.4.16)
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副社長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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