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繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート  vol.47 親から子への、経営者から従業員への、教育が大事だという話

ビジネス 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート  vol.47 親から子への、経営者から従業員への、教育が大事だという話 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート 商業経営コンサルタント/サトーカメラ代表取締役副社長

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皆さんこんにちは。佐藤勝人です。今月はこの話題に言及しないわけにはいかない。安倍さん辞めちゃったね。「まさか! この大事なときに?」と思ったけど、体調を理由に辞めた。報道を聞いて私が最初に思ったことは、「ああそうか、私たちは思い違いをしていたんだな」ということだった。言ってしまえば“普通の”世襲政治家だったわけだよ。安倍さんは。
 
 

中小企業の事業承継も世襲だけど
安倍さんは親の教育が悪かった

 
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個々のアソシエイツが自ら発信を始めている。
写真は竹原賢治営業本部長の実機レビュー動画
これはあくまで一中小企業経営者の個人的な見解だけど、首相というのは、病気がどうとか体調がどうとか、そういう自分の都合で辞められるものではないと思う。還暦を過ぎたら誰だって体のどこかに爆弾を抱えている。そのうえで、薬を飲んだり食養生をしたりしてなんとか踏ん張って務めを全うしているんだ。世の中小企業の経営者たちはみんなそうだ。
 
政治家も本来は同じはずだ。国のために生きるよう、常に国のことを最優先に考えるよう子どもの頃から叩きこまれて育っていれば、肝心なときに国の舵取りを投げ出すようなことはしないと思う。麻生さんが記者に言った言葉――「君は147日間連続で働いたことがあるか?」――にいたっては論外だ。一国の首相をサラリーマンと一緒の次元で語るなっての!
 
公平を期すために言っておくと、中小企業も世襲で経営を継いでいくのが基本だ。でもそれは身内のえこひいきじゃなくて、中小企業は外から優秀な人に来てもらいにくいから、その点自分の子どもであれば自分がちゃんと英才教育を施せば優秀な経営者に育てることができるから、それによって地域のお客さんに貢献し続けるための世襲だ。「地盤・看板・カバンを一族の人間以外に渡したくない」なんてケチな理由じゃない。
 
逆に言うと、安倍さんはそういう意識で世襲“させられた”政治家だったのかもしれないね。そう考えたら、安倍さん本人を責めてもしょうがない気がする。悪いのは親。親の教育だ。どっちにしても国民には迷惑な話だけど。
 
 

「店頭業務、オンラインでできるかも」
その発想で固定観念を見直した

 
「佐藤さんもこの1ヶ月でかなり大きい決断を匂わせませんでした?」と編集部の人が聞くから、何だろうと思ったら、youtubeの佐藤勝人チャンネルでだったかな、「本店以外はリアル店舗を全部閉めようかとすら思っている」と発言したことに関してだった。
 
あれは決定ととられると困るんだけど、要は今までのビジネスモデルに固執するのはやめようと言いたかったんだ。店は何のためにあるのか。店で行う業務を考えたとき、リアル店舗がないとできないのか? と思った。それでアソシエイツの動きを見ていたら、案外オンラインでできちゃっていたんだよ!
 
これは「ジャパネットタカタ」と比べるとわかりやすい。あれは専用のスタジオがあって、そこでプレゼンして、お客さんの注文を電話やメールやネットで受けて売る形だ。つまりスタジオスタッフと受付対応のオペレーターの二役がいる。でも、今のコロナ状況下におけるサトーカメラの売り方は、アソシエイツが各々zoomで接客して、LINEやメールで直接注文を受ける。細かい問合せにもチャット等で直接フォローする。つまり1人で全役をやっている。個々のアソシエイツに力があるからそれができちゃう。
 
しかもECサイトが自前だから、お金の流れも社内で完結できる。それなのに1店舗月100万円も家賃を払って固定費を膨らまして営業を続けるのは、OMO(Online Merges with Offline)――オンラインとオフラインの融合――の時代にはナンセンスじゃないか、と考えたわけだ。
 
店頭業務がオンラインでできるなら、その「店頭」はどこだって構わない。商品の取りそろえは本店が一番多いからみんな本店に来て、それぞれオンラインでお客さんに売ればいい。商品の受け渡しにしても、なにも店頭にこだわらなくたってご自宅に直接お届けに上がればいいじゃないか。家賃の固定費を考えたらそのほうが、割が良い場合だってあるんだから。
 
 

経営者は途中案件でも社内に情報発信を!
現場の「自ら動く力」を信じるべし

 
私の考えでは、経営者はそうやって常に次のアイデアを社内に投げておくことが大事だと思う。決めてから投げるんじゃなく、アイデアの段階から投げるべきだ。そうすることによってトップの考えが部下の頭の中に一応はインプットされる。すると後々そのアイデアを掘り返したときに、部下は「あ、あのとき話してたあれか」とすんなり受け止めることができる。結果、全社的に次の動きに早く取り掛かることができる。

もしもこれを、「決まる前に話して後から変更が出たらみんなを惑わせてしまう」と遠慮して何も話さずに進めてごらんよ。反発されるから。大した決定じゃなくても反対されるから。笑っちゃうくらいに(笑)。
 
かく言う私も、東日本大震災に遭うまでは全部決めてから情報発信していた。部下は上から指示されないと動けないと思っていたからだ。でも、あの大震災のとき、電話もメールもパンクしてTwitterしか連絡手段がない数日間で、現場はそんなに馬鹿じゃないことを知った。私が指示しなくても現場はどんどん自分たちで判断して、相談して連携して、動いてくれた。それまでにクレドを制定して浸透させていた効果も大きかったけど、日頃の教育さえきちんとしていれば、現場の力というもの自体をもっと信用していい――。私はあの震災でそう気付かせられた。
 
もちろん大枠の指示は出した。慌ててシャッターを閉めて帰る店が続出するなかで、生活必需品である乾電池を売っている以上、地域のお客さんの生活を守るため店を開け続けろ!――という指示がそれだ。でも、それすら、私に言われるまでもなくそうしていた店のほうが多かった。あれは嬉しかった。経営者としての認識を改めさせる出来事だった。
 
今のコロナ禍の状況もある意味同じだと思う。支援先のどこに行っても感じるんだけど、経営者はいろいろと勉強して考えているよ。でも一般の従業員は、経営者が考えているだけじゃ何も変わらない。変えるきっかけがもらえない。変えさせるためには、アイデア段階でいいから経営陣が自分たちの考えをどんどん社内に発信すること。それを日頃から習慣にしておけば、現場はそれを受けて自分たちなりに考えるようになる。その点はもっと従業員を信じていいと思う。
 
特に今みたいに一日刻みで状況がコロコロ変わるときは、毎日情報を出していかないといけない。経営者が勉強することはとてもいいことだけど、自分一人の頭の中にそれを留め置いてちゃもったいないよ。経営陣と現場の意識のズレは放置しておくと広がっていくばかりだ。「部下が成長しない。自ら考えようとしない」と愚痴る前に、自分たちの言葉で、自分たちの考えをどんどん発信しよう。そうして若い子もベテランも関係なく、経営者と従業員の区別もなく、全員で立ち向かっていけばいいんだよ。
 
 
■9月16日(水)15時〜19時
にいがた勝人塾リアル
事務局 おぐま式POP塾
https://bit.ly/2F44ODi
 
■9月24日(木)14時〜17時
とちぎ勝人塾リアル
事務局 日本販売促進研究所
https://www.facebook.com/events/336501094138552

■10月9日(金)14時〜17時
みやざき勝人塾リアル
事務局 西都商工会議所
 
■10月21日(水)14時〜17時
おかざき勝人塾リアル
事務局 岡崎商工会議所
 
■佐藤勝人YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC4IpsvZJ6UlNcTRHPgjellw
 
■講演・セミナー依頼のお問合せは
katsuhito@satocame.com
 
 
 
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vol.47 親から子への、経営者から従業員への、教育が大事だという話

 著者プロフィール  

佐藤 勝人 Katsuhito Sato

サトーカメラ株式会社・代表取締役副社長/日本販売促進研究所・商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司・チーフコンサルタント/作新学院大学・客員教授/宇都宮メディアアーツ専門学校・特別講師

 経 歴  

1964年栃木県宇都宮市生まれ。1988年、兄弟とともに家業のカメラ店をカメラ専門チェーン店に業態転換させ、商圏をあえて栃木県内に絞ることにより、大手に負けない経営の差別化を図った。以来、「想い出をキレイに一生残すために」というコンセプトを追求し続けて県内に18店舗を展開。同時におちこぼれ社員たちを再生させる手腕にも評価が高まり、全国から経営者や幹部リーダーたちが同社を視察に訪れている。2015年からはキャノン中国とコンサルティング契約を結び、現場の人材育成の指導にあたる。主な著書に『売れない時代はチラシで売れ』『エキサイティングに売れ』(以上同文館出版)『日本でいちばん楽しそうな社員たち』(アスコム)『一点集中で中小店は必ず勝てる』(商業界)『断トツに勝つ人の地域一番化戦略』(商業界)など。新刊の『モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方』(同文舘出版)が好評発売中。

 オフィシャルサイト 

http://satokatsuhito.com/

 オフィシャルフェイスブック 

https://www.facebook.com/katsuhito.sato.3?fref=ts

 サトーカメラオフィシャルサイト 

http://satocame.com/

 
 
(2020.09.16)
 

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