ユニクロ柳井会長が愛読する業界誌
その特集の一角に私が登場!
特集のテーマは「ザ・コンサルタント」。日本の流通業・商業の歴史を陰で大きく支えてきたコンサルタントという職能についてあらためて振り返り、今後のあるべきコンサルタント像を探る、という企画だった。その中で私は、「商業経営コンサル業界の問題点」というお題で、6ページにわたり話させていただいた。
「昔はコンサルタントといえば、販売から教育からマーケティングから財務から、何から何まで全部わかって指導できる人のことをそう呼んだが、今は大半の人が、マーケティングならマーケティング、財務なら財務の専門家、その意味で専門バカになってしまっている。これからコンサル業界を目指す人は、本来の姿であるホリスティックアプローチができる人になってほしい」――とまぁ、ざっくり説明すればそのようなことを、業界内から指摘させていただいたわけだけれども――。
さらに、もう少し違う切口で整理できそうだよなぁ・・・と思ったので、この連載を借りて軽くまとめてみます。
業務分野ではなく顧客への向き合い方で
コンサルタントを5分類してみた
(1)芸者型コンサルタント:場を和ませ気分を良くする存在
クライアントの話をよく聞き、共感し、肯定する。経営者の承認欲求、孤独感を満たす。
→経営者にとって「感情の安定化」役を果たす。組織や業績は変わりにくいが、関係は壊れにくい。
(2)評論家型コンサルタント:正論、理論、原理原則を説く存在
理論と原理原則、フレームワークを重視。善悪・あるべき論・正解を明確に示す。現場や感情より思想や構造を優先。
→経営者にとって「思考の整理、価値観の再定義」役を果たす。ただし、“わかった気”になるだけで終わってしまう危険もある。
(3)選挙参謀型コンサルタント:経営者を持ち上げ勢いをつくる存在
経営者の判断を肯定し背中を押し、「社長の考えは正しい」という前提で話す。スピード感とモチベーションを最優先。
→経営者にとって「意思決定の加速装置」。だが、検証が弱いと暴走も生む。
(4)外科医型コンサルタント:診断し、処方し、改善まで伴走する存在
数字と現場から原因を特定し、処方箋を処方し、改革する。痛みも伴うが、結果責任を持つ。
→経営者にとって「本気で会社を変えようとしてくる人」。負荷も高くクライアントとの緊張関係も生まれる。
(5)黒子のプロデューサー型コンサルタント:表に出ず、問いと軸だけを渡す存在
決断も実行もクライアントに委ねる。
→経営者からしたら「自分の思考力と判断力を鍛えてくれる参謀」。依存は生まれないが、即効性も低い。
以上のように軽く区分けしただけで気付かされたのは、コンサルタントとは「何をやる人か」ではなく、「どこまで踏み込み、何に責任を持つ人か」で分かれるということだ。感情を支えるのか、思想を説くのか、勢いをつくるのか、問題を治すのか、判断を委ねるのか。いずれも「コンサルタントの一面」であり、実務ではこれらを場面ごとに使い分けているのが現実だ。
もちろん私は全部やっている。今も一番の核になっているのは「芸者型」の要素だと思うけど、「このクライアントにはこれができなきゃ話にならないな」「これができるようになればもっとお役立ちできるのにな」と感じるたびに勉強を重ね。結果的に、クライアントの状況に合わせて「芸者にもなれ、評論家もでき、太鼓も叩けて、医者として切り込み、最後は黒子にもなる」――この切り替えが意図的にできるようになっていた。
『月刊 商人舎』のほうではホリスティックアプローチの「ホリスティック」を「経営に関わる全業務分野」を指導できる人という意味で話したけど、業務分野だけではなく、クライアントへの向き合い方(アプローチ)で分けたうえで、「全部のアプローチ法」が使える人という意味で「ホリスティック」と言うこともできる。
本当に顧客の役に立つためには
ホリスティックアプローチが必要だ!
でも、この「全部できる人」「全部やる人」が、今は少ないんだよなぁ・・・。みんな大体は、評論家型と芸者型はできるんだよ。外科医型も、特に財務まわりのコンサルタントにはこれが得意な人が多い印象がある。選挙参謀型も、単に太鼓持ちでいいなら、やっている人は多い。「嫌われて契約を切られるのが嫌だから本当に厳しい指摘はしない」っていう魂胆が透け透けで、そういう同業者が多いのも事実だけどね。
あと、今時だなぁ、という意味で時代の変化を感じるのは、黒子のプロデューサー型だ。SNSが当たり前になったせいだと思うけど、今のコンサルタントは「黒子に徹しきる」ということをさほど重視しなくなった気がする。
一昨年の話だけど、兵庫県知事選挙に関わったPR会社の女性社長が、私が広報戦略を企画立案した、という趣旨に取れるSNSの投稿をして、炎上したことがあったでしょう。あれなんかは最たるもので、昔からキャリアを積んでいる戦略立案コンサルタントなら、「A社の企画は私が考えました」なんて、口が裂けたって言わないんだよ。言わずに黒子に徹するのが、コンサルタントとしての最低限のルールなんだ。
そりゃ私だって、どこそこの会社の支援に来ました、ぐらいの投稿は、Facebookにアップすることはあるよ。だけど、それは支援先の宣伝になるから、アピールしてほしいとリクエストされることもあるからであってね。求められてもいないのに自ら貢献をアピールするなんてことはしないのが約束だ。コンサルタント業務の中でも契約時の守秘義務は重要だからね。
まぁ、そんなわけで、アプローチの仕方がホリスティックだという意味でのホリスティックアプローチは、できる人がすっかり減っちゃったけど、これからコンサルタント業界はどうなるのかな。知りたい人は、ぜひ今月号の『月刊 商人舎』を買って読んでみてください。メチャ勉強になりますよ。
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■サトカメ栃木MG
日時:2026年3月18日(水)~19日(木)
会場:サトーカメラ宇都宮本店2階
参加費:1名3万3000円(税込)3.5期は別途
事務局:サトーカメラ法人販売課
問い合せ:080-3358-8983(担当:野沢定久)
申し込み:https://forms.gle/2CuGqnTD46mXGuak9
■にいがた勝人塾
日時:2026年3月12日(木)14:00〜18:00
会場:新潟県新潟市西蒲区甲2548‐3バルズビル3階
参加費:1名1万1000円(税込)
事務局:おぐま経営研究所
問い合せ:090-1533-0908(担当:小熊憲之)
申し込み:oguma.style@gmail.com
■おおさか勝人塾
日時:2026年4月1日(水)13:00〜17:00
会場:大阪市北区堂島2-2-23白雲ビル303
参加費:1名1万1000円(税込)懇親会は別途
事務局:経営コンサルティングアソシエーション
問い合せ:06-6344-3636(担当:稲原聖也)
申し込み:info@association.co.jp
■佐藤勝人YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/channel/UC4IpsvZJ6UlNcTRHPgjellw
■著書「地域密着店がリアルとネットで全国繁盛店になる方法」
https://amzn.to/3EfDs6W
vol.112 流通業・商業の業界誌の特集企画に初登場させていただいた
(2026.2.18)
著者プロフィール
佐藤 勝人 Katsuhito Sato
サトーカメラ代表取締役副会長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長
経 歴
栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジア№1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。
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