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繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート vol.40 岡山発大連経由スタジオセット行き。連結はサトーカメラ

ビジネス 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート vol.40 岡山発大連経由スタジオセット行き。連結はサトーカメラ 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート 商業経営コンサルタント/サトーカメラ代表取締役副社長

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皆さんこんにちは。佐藤勝人です。いやー、暖冬だねえ。こんなに暖冬でいいのかな。この調子だと今大騒ぎになってるコロナウイルスも、春先には暑い暑いってウイルスが死んじゃって、あっさり終わるんじゃないか。ぜひそうなってほしいね。みんな怖がって外に出ないと、私たちみたいな商業の世界は商売あがったりだから。
 
 

節分に出会った達人は
岡山県倉敷市にいた

 
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倉敷に向かう水島臨海鉄道。
どこに出会いがあるかわからないね!
そんなわけで、私自身はウイルスなんか怖がらず、いつものように日本中を走り回っています。今月初っ端に行った岡山県倉敷市での出会いは印象的だった。御年68歳の達人。世界で唯一のフォトスタジオセットを企画開発・制作・卸売している会社の社長。うちの湯澤常務が見つけた人で、現地まで会いに行ってきたんだけど、そのセットがすごかった。
 
平成前期の頃まではフォトスタジオで写真を撮るっていったら、一張羅を着て顔も姿勢もバシッと決めて、照明をバシャーッと当てて「はいこっち見て! そのまま、はいOK!」とやるものだった。平成後期になってデジカメになってからは、部屋ごと改築して1つのテーマ空間にした中で自然に動いたり遊んだりしてもらって、何百枚も撮った中からベストショットをプリントするやり方が主流になった。でも、それだと改築費用つまり初期投資が大変だった。
 
そこで達人のご登場だ。達人は、私の解釈でいえば「舞台の書割でいいんじゃないか」と考えた。ただし超リアルな、というか本物でつくる書割だ。例えば洋風のリビングを本物の漆喰で壁を塗ってつくるというからリアル感満載だ。舞台の書割は紙に絵で背景を描くけど、本物の材料でつくったわけだ。その意味ではむしろ映画のセットに近い。
 
でも、本当のポイントはそこじゃない。達人の技はスタジオの肝である照明にある。舞台のどこに立っても自然光に近い光が半端なく美しく回るライティングをLED照明で実現した、そのセッティングが達人ならではの技の神髄だった。だんだん聞いたところでは社長は2000年代初めの一時期、中国の大連にカメラ販売店を進出させたこともあって、長い年月をかけて中国の関係業者とは密に動いてきたらしい。フォトスタジオに合うLEDを見つけ出すのに、それこそ何百社の何千本も自ら試したらしい。それでやっと、自然光の感じで写るLED照明の組合せを見つけ出して、配線の取り回し方も確立して、2014年頃からフォトスタジオセットとして売り出していた。十何個かのユニットを組み立てて自然光に近い撮影空間がどんな場所でもできるという超スグレモノだ。
 
 

形だけ真似ても物にならない
本職と組むから本物になる

 
これのどこがいいって、そのセット内であればどこにいても光が回るから、素人に毛が生えたぐらいの人でもプロが撮った写真と遜色ない写真が写せちゃうんだよ。しかもユニット式だからバラせば移動可能だし、広いスペースにテーマを変えて3つも4つも置くことだってできる。「社長これすごいじゃん!」って思わず感心した。
 
でも、社長が言うには、国内でも中国でも欧米でも話だけは広がるけど、売ってくれる人が見つからないんだって。要はこれが広まっちゃうとプロの写真館は自分らのおまんまが食い上げだから、販売代理店になろうとしない。これのすごさが一番わかる人が売ってくれない。だから広まらない。
 
それと、すぐに真似されちゃう。スタジオ関係の人たちに。しかし、真似してつくっても、イメージを真似ただけの代物だから、照明が神髄だというとこまでは伝わらず別物になっていた。
 
私は真似なんかしない。だって向うも商売なんだ。しかも開発者。本職なんだ。そういう人は尊重しなきゃ。そこで達人にこう持ちかけた。「社長、それはプロに言ったって売れませんよ。私たちと組みましょう。サトーカメラは今後、フランチャイズ展開で、写真館と写真店を融合させた『サトカメフォトプラス』を全国に広めます。フォトスタジオをやりたいという他業界がたくさんあるから、預けてくれたらうちで広めますよ。これだけのセットを同業者のプロカメラマン相手に売ったら150万円でも高いって言われるでしょうね。それは彼らプロの視点はリフォームとどっちが安いかという視点だから、必要ないわけです。しかし、他業界ならば300万円ぐらいでも充分にこのセットを売ることができますよ。それはインショップでもどこでも工事なしに設置できるのと、素人カメラマンがプロ級のライティングを学ばずに、設置した日から誰でもプロ級に撮れる。プロカメラマンを冒涜するライティング、このフォトスタジオセットはある意味イノベーションですよ。それで、売り上げの一部をロイヤリティとして払う形でどうですか?」
 
達人は二つ返事で乗ってくれた。社長の会社のブランドではなくサトカメブランドでやりたいけどいいかという話にも、サトカメオリジナルデザインでつくればまったく構わないと言ってくれた。私からすれば鬼に金棒、渡りに舟だ。写真現像機のメーカーとは先日話がまとまったし、サトカメフォトプラスのフランチャイズをやりたいという業界は各方面からすでに手を上げてもらっているし、さらに素人カメラマンでもいい写真が撮れるスタジオセットが付いてきたら、全部そろう。スタジオセット、プリント設備、それらを置く店。まさに役満。ロイヤルストレートフラッシュだ。
 
 

全部さらけ出して信用されて
つながってつながって今がある

 
ありがたいなぁ、なんでこんなにいろんなことがうまくつながるんだろうなぁ、と思って達人の嬉しそうな顔を見ていて、“あ、そうか”と気が付いた。自分だけ出し抜いて儲けるとか、うまいこと言って利益をせしめるとか、そのための肚の探り合いだとか、そういう下らないことを一切せずにここまで来たから、信用があるんだなぁ、って。
 
後出しじゃんけんにしたくないから先に言っておくと、このスタジオセットも最終的にはノウハウをしっかりと吸収して自社でつくろうと思っている。施工業者もいっぱいいるからね。でも、開発元の達人にロイヤリティを払う形だけは続けていく考えだ。その点は湯澤常務にも釘を刺しておいた。だって同業だし、大先輩だし、最初にそれを生み出した人なんだから、そうするのが当然だろう。
 
昔は私も肚の探り合いみたいなことをしていたと思う。だけどそれを止めたのは、2014年に中国に進出した経験が大きかった。現地のパートナーと合弁会社をつくったときに、考えも数値も嘘が混じっていたらやっていけないと思ったから、最初から全部さらけ出したんだよね。結果、進出の足掛かりをつくることができた。今は提携を解消し解散し、100%完全子会社になったけど。それができたのだってごまかしがなかったからだと思う。
 
またおもしろいのは、その達人が2000年代初めに中国進出したときの年齢が、今の私の年齢と変わらないぐらいなんだよ。そう思ったら不思議な縁を感じちゃって。それに、そういえば2年前にキヤノン中国の小澤社長と向うで会食したときに、チラッと話に出てきたんだよね。「以前変わった奴がいた。岡山のカメラ店で、中国に出店していたからキヤノンと一緒にやりませんかと言ったんだが断られた。アイツは変人だったよ(笑)。今どうしてるかなぁ」って。
 
あ、小澤社長が言ってた変人ってこの人だ! と、頭のなかでバチーッとつながった。それで達人に「キヤノン中国の小澤社長が・・・」って話したら、「あー! 十何年前の、あれ。なんだそうだったの。佐藤君も。へぇ~」となって、それならなおさら話が早いわということで、その日のうちに業務提携を決めて帰ってきた。
 
だからさ、やっぱり、信用ってデカイよね。ごまかすとか駆け引きとか、いらないんだよ。マウントの取り合いもいらないの。それと、一生、中小企業のオヤジのままでいいの。スズキの鈴木修会長が言ったとおりだ。決定権のある自分が出て行ってパンパンパンッと決めてきて、詳細は部下がやって、後のことは俺が責任を取ればいい。サトカメは今後もスピード展開で行くから、ヨロシク!
 
 
2月19日~3月31日までの勝人塾
 
■3月6日(金)
第78回とちぎ勝人塾IN宇都宮
事務局 日本販売促進研究所
https://www.facebook.com/events/537572580299459/
 
■3月9日(月)
第47回にいがた勝人塾IN巻
事務局 おぐま式POP塾
 
■3月11日(水)
PIO勝人塾IN郡上大和
事務局 郡上商業開発
SOLD OUT
 
■3月13日(金)
第40回おおさか勝人塾IN大阪
事務局 経営コンサルティングアソシエーション
 
■3月17日(火)
第33回わかやま勝人塾IN南部
事務局 藤原農機
https://www.facebook.com/events/162225675067063/
 
■第16回アメリカ商業流通視察ツアーINニューヨーク4泊6日の旅
2020年6月15日(月)〜6月20日(土)早期割引3月10日まで
https://www.facebook.com/events/2608151352751955/
 
■講演依頼・セミナー依頼・個別支援
アメリカ流通視察等々の問合せは
https://jspl.co.jp/contact/
 
 
「ニコニコチャンネル ニッポン勝人塾」(3/2    12:00-13:00)生配信
 
 
 
繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート
vol.40 岡山発大連経由スタジオセット行き。連結はサトーカメラ

 著者プロフィール  

佐藤 勝人 Katsuhito Sato

サトーカメラ株式会社・代表取締役副社長/日本販売促進研究所・商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司・チーフコンサルタント/作新学院大学・客員教授/宇都宮メディアアーツ専門学校・特別講師

 経 歴  

1964年栃木県宇都宮市生まれ。1988年、兄弟とともに家業のカメラ店をカメラ専門チェーン店に業態転換させ、商圏をあえて栃木県内に絞ることにより、大手に負けない経営の差別化を図った。以来、「想い出をキレイに一生残すために」というコンセプトを追求し続けて県内に18店舗を展開。同時におちこぼれ社員たちを再生させる手腕にも評価が高まり、全国から経営者や幹部リーダーたちが同社を視察に訪れている。2015年からはキャノン中国とコンサルティング契約を結び、現場の人材育成の指導にあたる。主な著書に『売れない時代はチラシで売れ』『エキサイティングに売れ』(以上同文館出版)『日本でいちばん楽しそうな社員たち』(アスコム)『一点集中で中小店は必ず勝てる』(商業界)『断トツに勝つ人の地域一番化戦略』(商業界)など。新刊の『モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方』(同文舘出版)が好評発売中。

 オフィシャルサイト 

http://satokatsuhito.com/

 オフィシャルフェイスブック 

https://www.facebook.com/katsuhito.sato.3?fref=ts

 サトーカメラオフィシャルサイト 

http://satocame.com/

 
 
(2020.02.19)
 

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