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繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート vol.28 シミとりとカプセルホテルとカローラと

ビジネス 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート vol.28 シミとりとカプセルホテルとカローラと 繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート 商業経営コンサルタント/サトーカメラ代表取締役副社長

ビジネス
こんにちは。佐藤勝人です。立春もすぎてそろそろ春が近づいてきたね。体にいいこと、何かしてますか? 私はジムの他に、歯の定期健診と、年初めは毎年人間ドックに行っています。今年は皮膚科にも行ったから1日に病院を3軒ハシゴした。1月8日だった。
 
 

衝撃の初体験。9800円のシミとり

 
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「サトカメエキサイティング特別2日間コース」初日の著者
(撮影:IT Supportパソコン太郎株式会社
例年なら皮膚科に用はないんだけど、去年の忘年会で地元の先輩から勧められちゃってね。少林寺拳法の先輩でごっつい人なんだけど、「佐藤くんかわいそうだね。シミがあって」って、私の顔を触って言うんだよ。えっ、先輩そっちだったの!? って思ったけど、「俺シミないでしょ。最近とったんだよ。いいだろ」って、要は自分の自慢なの。9800円でできた、って嬉しそうに(笑)。それで私が、「それって1個とか1ヶ所の値段ですよね?」と聞いたら、違った。顔全体で9800円。そりゃ安いよね。
 
で、家に帰って嫁に話したら嫁は自分のぶんと一緒に私の予約まで入れちゃって(笑)。それで1月の8日にその皮膚科に行くことになったわけだ。
 
行ったらすごかった。20代〜70代のオール女だらけ。待合室からあふれるぐらい何人もいる。そこに1人だけ男で場違いな気分で座っていたら嫁より先に診察室に呼ばれちゃって。先生は60歳ぐらいかなあ。男性だった。「全部でいいね。はいじゃあそこに寝て」という感じでさっさと台に寝かされて、目隠しをされて、頬に2つシミがあるのは知ってるからそのつもりでいたら・・・。
 
「ジュジュッ!」って、首の上、顎の下あたりからいきなり来た。“うわ、ちょい待っ・・・”ってわけがわからないでいるうちにジュッ! ジュッ! ジュッ! って、だんだん上にあがってくる。それが痛えの! また臭えの。レーザーで焼くから。で、結局30個。自分では2個のつもりがプロの目と手にかかったら30個もあった。それをものの1分もないぐらいの時間でやっちゃう。終わったら台の上で息も絶え絶えで、とにかくビックリだった。
 
 

「単価1万円で100人」と
「単価100万円を3人」の違いとは

 
私のこの「初体験」には焼け痕が消えるまで2週間かかると言われたから肝心の嫁はやらずに帰ってきた、というオチがつくんだが(笑)、後から思い返して、私はあの先生につくづく感心した。
 
医者もビジネスマンも経験を積んで賢くなればだんだんオイシイ仕事しかしなくなる。美容外科なんかは単価100万の患者を1日に3人施術して300万儲ける世界だ。それに比べてあの先生は、1日に100人診ると言っていた。しかも単価は1万円。自己負担3割の保険診療だから診療報酬と合わせた実入りは同じになるとしても、助けている人の数は33倍以上だ。中身が違う。
 
あの先生は医者仲間からはたぶん馬鹿にされてると思う。「シミとりみたいな小さな仕事をしても効率が悪い」と言わんばかりの美容整形外科がたくさんあるし、皮膚科からは「1個1ヶ所1000円ぐらいで施術するのが相場だ。顔全部まとめてなんて医者のやることではない」って。
 
でも私は、医者仲間には理解されなくても、社会に影響を与えるという意味であの先生はより大きい仕事をしていると思った。そう思ったら自分も今年はそっちのほうに、つまりもっと意識的に大衆と向き合うほうに、自分の仕事を広げていきたくなった。
 
私は商業者だ。商業の使命は一部のお金持ちの上昇志向を満足させることじゃなく、当たり前の大衆の生活を豊かにすることにある。まさか皮膚科でそれを再認識させられるとは思わなかったなあ。
 
 

カプセルホテルのままで
大衆のほうに行く

 
大衆のほうに行きたいと思ったきっかけは他にもあって、最近私、遅ればせながらカプセルホテルデビューしたんだよ(笑)。10年ぐらい前にいっぺん新橋で泊まったことはあったんだけど、当時のカプセルホテルはいわゆる“ザ・カプセルホテル”の雰囲気で、うらぶれたって言っちゃあ失礼だが、そういう感じの人たちの場所だった。新橋のそこも私にはなんだか怖くて、隣の方々がうるさくて、朝まで寝られなくて、それ以来カプセルホテルはこりごりだと思っていた。
 
でも去年の暮れに、たまたま成田空港内の「9hours」っていうカプセルホテルに泊まったら・・・すごいんだよ。メチャ快適。昔の雰囲気が全然ない。ベッドは寝心地がいいわ、シャワールームはキレイだわ、アメニティは充実してるわで、泊まってる人たちもこざっぱりしてて全然怖くない。そして何より静かだ。おかげでばっちり熟睡できた。“今どきのカプセルホテルってこうなんだ!”ってびっくりした。
 
その体験をいろんな人に話したら、みんな「ファーストキャビンですか?」って聞いてくる。飛行機のファーストクラス席をイメージした部屋の、そういう名前の格安ホテルがあるんだって。調べたら確かにあった。ビジネスホテルよりもかなりコンパクトな部屋のホテル。部屋のタイプ別に4段階のグレードがあって一番安いグレードの部屋は確かにカプセルホテルみたいな感じだ。
 
でも、惜しいかな、こっちじゃないんだよなあ。私が泊まりたいのはあくまでカプセルホテルのままで、「終電に間に合わなかった酔っぱらいのチープな親父がメイン客層」という今までの常識を打破して現代版にブラッシュアップし直し、新しい客層と外国人旅行客に向けたいい宿になっているところなんだ。
 
カプセルホテルに泊まる人は飛行機もファーストクラスには乗らない。乗れない。でも、じゃあその人たちが全員いつかはファーストクラスに乗りたいと思っているかといったら、そうじゃないでしょう。昔のコピーでたとえるならば、全員が「いつかはクラウン」と思っているわけじゃないでしょう。であればカローラを、カローラのままで、時流と共にブラッシュアップしてグレードを変えずに客層を変えながらいい車にしていく方向性があるべきだ。そっちを志す企業が出てきていいはずだ。私が言う「大衆のほうに行く」というのはそういうことなんだよ。
 
1月中旬には福岡出張で新しくオープンしたカプセルホテルを試した。ネットで見て「9hours」を意識した感じだと思ったから。値段はファーストキャビンを意識した高級型カプセルホテルのそれ。どんなビジネスモデルでやってるんだろうと期待して行ったら・・・駄目だったね。オープン日はなぜだか全員中国人スタッフだった。親切な対応でそれは文句なく良かったが、とにかくわかったのは、ここの経営者というか責任者はカプセルホテルに泊まったことがないなってこと。ビジネスとして真似してやってみただけだってこと。端々でそれを感じ取れた。温泉まであるのに、入ったらお湯が膝下ぐらいまでしかないの。しかもぬるい! またサウナもぬるい! 脱衣所にはホテルができた後で音響設備が必要だと気付いたのか、ラジカセみたいなのを持ってきて鳴らしてた。ロッカーは小さすぎて荷物が入らないし、チェックインはデジタル化されていないから時間がかかる。しかもカプセルの部屋は寒くて寝るどころじゃない。トイレまでもえらい遠い。これ絶対わかってないやつだ、って思った。
 
「大衆のほうに行く」ビジネスを志すなら大衆の生活を自ら体験することだと思う。大衆を愛することだ。頭で情報を知っただけでは本当の意味でわかったことにはならない。世間には自分がまだ知らないだけで可能性のあるビジネスがいっぱい眠っている。私はその「未知」を大衆の生活の中に探していきたい。そっちのほうが断然刺激的でおもしろそうだから。
 
2月20日~3月31日までの勝人塾
■2月19日~21日 第87回商業界ゼミナール 
https://www.shogyokai.co.jp/sseminar_2019/?fbclid=IwAR2i4_n4lLo4wVC55sptElWcHtBSBInNVaptXFnpAb5Dd3S2LASyt_VCZPQ
 
■2月25日(月)15時〜16時生配信 事務局/サトーカメラ
第7回「ニッポン勝人塾」(2/25 15:00 – 16:00)の告知
 
■3月6日(水)ぎふ勝人塾 事務局メイクオーヴァ
https://www.facebook.com/events/1995439840760419/
 
■3月7日(木)おおさか勝人塾 事務局/経営コンサルティングアソシエーション
https://www.facebook.com/events/2053065474769948/
 
■3月12日(火)にいがた勝人塾 事務局/おぐま式POP塾
 
■3月15日(金)とうほく勝人塾 事務局/やまはる 
https://www.facebook.com/events/330573840912659/
 
■3月19日(火)わかやま勝人塾 事務局/藤原農機
https://www.facebook.com/events/2095828837140771/
 
 
 
繁盛請負人・佐藤勝人の時事国々リポート
vol.28 シミとりとカプセルホテルとカローラと

 著者プロフィール  

佐藤 勝人 Katsuhito Sato

サトーカメラ株式会社・代表取締役副社長/日本販売促進研究所・商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司・チーフコンサルタント/作新学院大学・客員教授/宇都宮メディアアーツ専門学校・特別講師

 経 歴  

1964年栃木県宇都宮市生まれ。1988年、兄弟とともに家業のカメラ店をカメラ専門チェーン店に業態転換させ、商圏をあえて栃木県内に絞ることにより、大手に負けない経営の差別化を図った。以来、「想い出をキレイに一生残すために」というコンセプトを追求し続けて県内に18店舗を展開。同時におちこぼれ社員たちを再生させる手腕にも評価が高まり、全国から経営者や幹部リーダーたちが同社を視察に訪れている。2015年からはキャノン中国とコンサルティング契約を結び、現場の人材育成の指導にあたる。主な著書に『売れない時代はチラシで売れ』『エキサイティングに売れ』(以上同文館出版)『日本でいちばん楽しそうな社員たち』(アスコム)『一点集中で中小店は必ず勝てる』(商業界)『断トツに勝つ人の地域一番化戦略』(商業界)など。新刊の『モノが売れない時代の「繁盛」のつくり方』(同文舘出版)が好評発売中。

 オフィシャルサイト 

http://satokatsuhito.com/

 オフィシャルフェイスブック 

https://www.facebook.com/katsuhito.sato.3?fref=ts

 サトーカメラオフィシャルサイト 

http://satocame.com/

 
 
(2019.02.20)
 

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