まだまだ猛暑が続いていて、予想によると今年は10月頃まで残暑が厳しいとのこと。いったい秋の気配はいつになるやら。こう暑いと、待ちに待った休日も、外出の意欲がトーンダウンしてしまいそうですよね。ここはもう潔く、適温が保たれた屋内に引きこもって、読書の秋を先取りするのが正解かもしれません。 最近は電子書籍も主流になりつつありますが、本好きにとって、書棚から気になる一冊を手にとったり、紙のページをめくったりする瞬間のワクワク感はやはり格別です。ただ、気付いたらつい同じ著者や似たようなジャンルばかりを選んでしまい、マンネリに陥ることもあるでしょう。少し冒険して新しい世界に触れたいときは、選書サービスなどを利用するのも一つの手。でも、たまには寝ても覚めても読書に没頭できる環境で、とっておきの一冊との出会いを体験しませんか？ 読書をするために泊るホテル――そんな本好きにとって夢のような場所が、“本の街”として名高い東京・神保町に2022年10月にグランドオープンした「BOOK HOTEL（ブックホテル） 神保町」です。コンセプトは、「『わたしの本』を見つけるホテル」。自分と向き合い、いつもと違う世界の扉を開くきっかけをくれる、心地よい空間とサービスに注目しました。

SNSやテレビの情報に混乱し不安を感じることも多かったコロナ禍。そうした時代だからこそ、ただ「読書する時間」に没頭してほしいという思いのもと、BOOK HOTEL 神保町は2021年12月にプレオープン、そして翌年10月にグランドオープンを迎えました。 ホテルの大きな魅力は、選び抜かれた多彩な本に囲まれるシチュエーションと、その本の魅力を知り尽くしたスタッフがいること。12階建てのホテルには、1階から11階までそれぞれコンセプトごとに選書した本が設置されています。例えば1階はその時々のスタッフのセレクト、6階は「ライフスタイルを整える。」、9階は「徹夜でミステリー！」、11階は「ビジネス書どどぉーん！」と、コンセプトもバラエティに富み、その時の気分に合ったフロアで本を選ぶのも楽しいひと時になりそうです。 客室にもスタッフ厳選の本が並ぶほか、誕生日に合わせて366冊の文庫本から1冊をピックアップできる遊び心のある書棚をエントランスに設置していたり、持ち帰り可能なランダムの一冊とコーヒー・チョコレートがついてくる宿泊プランがあったりと、BOOK HOTEL 神保町には普段自分では手に取らない本と出会うチャンスに溢れています。もし、自分にぴったりな未知の一冊と巡り合いたいときは、宿泊予約時に「BOOKマッチングサービス」を申し込んでみるといいでしょう。「好きな本のジャンル」や「解決したいお悩み」など事前アンケートに回答することで、本を愛するスタッフが２冊をセレクトしてくれます。意外なマッチングが、もしかしたら、壁を乗り越える大きな力となったり、新しい自分を発見したり、人生を変える運命の本になることもあるかもしれませんね。

客室は全室が23㎡以上の広さで、各フロア3室ずつというプライベート感もポイント。シモンズ製の寝心地のいいベッドは、寝転がって読書に耽るにも最適です。客室には一度に本を3冊まで持ち込みが可能。部屋にこもって誰にも邪魔されずに読書に没頭していると、あっという間に時間が経ってしまいそうです。 また、ホテル1階には宿泊者以外も利用可能なBOOK BAR「ing.（イング）」を併設。飲み物とおともの一冊とお菓子がセットになった「真夜中の読書セット」「夜更けの読書セット」といった“ならでは”のメニューもあり、ゆったりとアルコールを片手に本を読むも、居合わせた読書家同士でグラスを傾けるもお好みで。宿泊時の気分転換はもちろん、仕事帰りの「ちょっと、一冊」と、普段使いにもよさそうです。 普段とは違う一冊と出会うワクワク感と読書にのめりこむ楽しさを、あらためて教えてくれるBOOK HOTEL 神保町。昨年2024年3月にはBOOK HOTELブランド第二弾として、京都に「BOOK HOTEL 京都九条」も誕生しました。ホテル滞在そのものを楽しむ“ステイケーション”のニーズも高まる中、今後、BOOK HOTELが各地に広まることに期待が高まります。デジタルな時代だからこそ、本との偶然の出会いから広がる新しい世界が、より新鮮に感じられるはず。日常を飛び出して1日だけスマホもオフにし、ホテルにこもって夢中でページをめくる。「わたしの本」を見つけるBOOK HOTEL 神保町で、たまにはそんな一夜を過ごしてみてはいかがでしょう。