B+ 仕事を楽しむためのWebマガジン

トピックスTOPICS

 
 
 
人生100年時代と言われ、仕事でもプライベートでも、自分の夢や目標を達成するまでには長い時間が残されているように感じられる現代。しかし時間の有限性を意識せずにぼんやりと過ごしていると、時というものはあっという間に過ぎ去ってしまう――そんな着眼点から、時間をいかに有意義に使うかを助言しているのが、Time Craft Consultantの奥村哲次氏だ。当コラムでは、大病を乗り越え自らの決意と行動によって成功をつかんできた同氏から、ビジネスに必要不可欠な“マインドセット”について学んでいく。
 
皆様、いつも大変お世話になっております。(株)ラフティ創業者特別顧問、奥村哲次です。今回のテーマは、「話を聞いてもらえなくなる人の共通点」です。
 

話を聞いてもらえなくなる人の共通点

 
まず最初にお伝えしたいのは、人は、正しい人から離れるのではなく、「面倒だ」と感じた人から静かに離れていく、ということです。これは感情論ではありません。日常の人間関係の中で、誰もが無意識に行っている、ごく自然な行動です。そして実は、話を聞いてもらえなくなる人には、いくつかの共通点があります。
 
最も典型的なのは、“説明が止まらない”ということです。理屈は通っている。内容も間違っていない。むしろ論理的で、整理されている。しかし、それでも人は疲れていきます。なぜなら、人は正しさよりも先に、“会話の負荷”を感じるからです。
 
例えば、相手がもう理解しているにもかかわらず、さらに説明を重ねてしまう。相手の反応を待たずに、自分の考えを話し続けてしまう。質問された以上の情報を、一気に説明してしまう。こうした状態が続くと、周囲は徐々に「ちょっと長いな」「まだ続くのかな」「結論だけでいいんだけどな」と感じ始めます。しかし、人は最初から冷たいわけではありません。相槌も打つ。質問もする。理解しようともしている。ところが、それでも話が止まらないと、人は途中で「聞かなければよかった」「質問しなければよかった」と後悔し始めます。そして次からは、自然と距離を取るようになるのです。
 

正論が嫌われるのではない

 
ここで誤解してはいけないのは、正論そのものが嫌われているわけではない、ということです。問題なのは、正しさを振り回し続ける状態です。どれだけ正しいことでも、長い・止まらない・繰り返される、という状態になると、人は疲弊していきます。特に、「相手のために言っている」という意識が強い人ほど、ブレーキが効かなくなる傾向があります。しかし実際には、相手に余白がなければ、どんな正論も届きません。むしろ、“ありがた迷惑”になってしまうことすらあります。
 
また、もう一つ特徴として挙げられるのが、「もっと説明すればわかってもらえる」と思い込んでしまうことです。ただ、多くの場合、理解されていないのではなく、“もう疲れている”だけなのです。ここを勘違いすると、人はさらに説明を重ねてしまいます。結果として、もっと距離を取られる。こうして悪循環が始まるのです。このループに入ってしまうと、人間関係は急速に悪化していきます。
 
そして本当に怖いのは、指摘してくれる人すらいなくなることです。人は、改善してほしい相手には指摘します。しかし、「もう何を言っても変わらない」と感じた相手には、何も言わなくなるのです。
 

話を聞いてもらえる人との違い

 
一方で、自然と人に話を聞いてもらえる人もいます。こうした人たちは、特別な話術を持っているわけではありません。ただ一つ違うのは、“相手の余白を見る”ということです。例えば、相手の反応を見ながら話す、途中で止める、必要以上に説明しない、結論を短く伝える。こうした人は、会話を独占しないのです。
 
多くの人は、「全部説明しなければ理解されない」と思っています。しかし実際には、人は全て説明されるよりも、「もう少し聞きたい」と思わせる人に興味を持ちます。つまり、話しすぎないことも、相手への配慮なのです。また、そうした人は、正しさよりも関係性を大切にしています。どれだけ正しいことでも、相手との関係が壊れてしまえば、その言葉は届かなくなります。だからこそ、本当に信頼される人ほど、“伝える量”を調整しているのです。
 

話を聞いてもらえる人になるための習慣

 
では、どうすれば話を聞いてもらえる人になれるのでしょうか。実は、方法はとてもシンプルです。まず大切なのは、全部を説明しようとしないことです。相手が理解しているなら、途中で止める。相手が疲れているなら、深追いしない。これだけでも、人間関係は大きく変わります。
 
そしてもう一つ重要なのが、相手の反応を見る習慣です。表情・相槌・視線・返答のテンポ。人は言葉以上に、反応で多くを伝えています。そこを無視して話し続けると、会話は一方通行になってしまいます。
 
決して、話がうまい人になる必要はありません。むしろ大切なのは、相手が心地よく会話できる量で止められることです。正しさは武器になります。しかし、人間関係では“止める力”のほうが、時に重要なのです。
 
途中で止める。相手の反応を見る。必要以上に話さない――この習慣こそが、仕事でも人生でも、長く信頼される人になるための第一歩です。
 

まとめ

 
ここまで、「話を聞いてもらえなくなる人」についてお話をしましたが、人生を苦しくしてしまう原因は、人間関係だけではありません。実は多くの人が、無意識のうちに、自分自身を疲弊させ続けています。その原因の一つが、“他人との比較”です。
 
次回は、「人と比べるのをやめた瞬間、人生は静かに豊かになる」というテーマで、「なぜ人は他人と比較してしまうのか」「SNS時代に心が疲弊する理由」「比較をやめた人から人生が安定する理由」「自分の人生を取り戻す考え方」について掘り下げていきます。どうぞお楽しみに。
 
株式会社ラフティ 創業者特別顧問
奥村 哲次(おくむら てつじ)

IT企業でシステムエンジニアとしてキャリアをスタートし、大手小売業などのクライアント向けに多数のシステム導入・業務改革プロジェクトを経験。2014年、ITコンサルティング会社(株)ラフティを創業し代表取締役に就任。IT戦略、システム開発、DX推進、BPO設計などを一貫して手がけ、代表1名体制の企業として年商1億円規模の事業を構築する。近年は活動領域を拡張し、AI議事録サービス「VOICE MEMO AI」、廃棄ペットボトルを活用した透明サーフボード「Sea Through」、プロジェクト経営・人生哲学を発信するブログやYouTubeなど、IT・環境・ライフスタイルを横断するプロジェクトを展開している。2026年3月31日をもって代表取締役を退任し、現在は創業者特別顧問として、プロジェクトの思想設計や企画活動を中心に関わっている。
 
HP https://www.laughtey.com
 
■ ITサービス
・AI議事録サービス「VOICE MEMO AI」
https://www.laughtey.com/voice-memo-ai
 
■ Surf事業
・SDGs推進
・廃棄ペットボトル製透明サーフボード
「Sea Through」プロジェクト
https://www.save-the-surf.com
 
■ メディア
・モチベーションブログ
https://www.laughtey.com/blog
・YouTubeチャンネル
https://www.youtube.com/@laughtey-channel
 
 

関連記事

最新号のご案内New Release

BusinessPlus 2027年7月号

最新トピックス記事

カテゴリ

バックナンバー

コラムニスト一覧

最新記事

話題の記事