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佐藤 勝人の「今日も勝つヒント」

ビジネス 佐藤 勝人の「今日も勝つヒント」 vol.2 経験や経験値を経験則にまで高める 佐藤 勝人の「今日も勝つヒント」 商業経営コンサルタント/サトーカメラ代表取締役副会長

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こんにちは!商業経営コンサルタントの佐藤勝人です。皆さんは普段、自分の会社やお店のリーダー研修は、どのようにされていますか?
 
前シリーズからの読者はご存じだけど、私の場合、1on1ミーティングをリーダー育成の一環に位置付けています。始めてから24ヶ月。毎週月曜、リーダーを本社で各1時間ずつ。一対一でみっちり膝を突き合わせ、リーダー教育を施しています。この11月で70回目になります。
 
その場で先日、こんなケースがありました。
 
 

【戦略】と【戦術】の違いを
理解していないリーダー

 
その日は会社の【戦略】と現場の【戦術】の違いを理解してもらうため、各人に人命救助の最大化という方針を与え「乗客100人の船と乗客1人の船、どちらか1隻しか助けられないとしたら、どちらを助けますか?」という質問をした。すると大体は「100人の船」と答えたけど、「1人の船」と答えたり、中には「僕には選べません!」と言い出したりしたリーダーもいた。
 
「1人の船」とか「選べない」とか答えたリーダーが言う根拠はどちらも同じで、要は「人の命は尊い」からだ。「目の前の1人のお客さんを大切にしろ、と普段教育しているのに、なぜそんな質問をするんだ!」――言葉に出しては言わないものの、そう憤慨している様子がまざまざと見て取れる。
 
でも、それは正論だ。判断を求められている場面で判断することから逃げて正論を振りかざしてしまったら、その人はもうリーダーじゃない。そういう考え方の人に現場を預けるわけにいかない。
 
【戦略】は経営方針。「うちはこの方針で行く」という会社の意志だ。いっぽう【戦術】は、「それをどう実践に落とし込んで目標を達成するか」の部分だ。人命救助の最大化という方針からは100人の船と1人の船なら当然100人の船が優先だ。つまり、リーダーは、どっちと聞かれたら「100人を助けます」と迷わず答えられるようでないと駄目なんだ。
 
 

前提条件を捉えず
「How」だけでは無理筋

 
ちなみに私なら、戦術も得意だから、100人の船を通常より早く助け終えることで1人の船も助けようとする。これは頭の体操とかトンチとかの話じゃない。「どちらかしか助けられない」という制約の中身――いわば前提条件――を確認して、「100人の船を助ける所要時間がこれくらい。いっぽうで1人の船は何日何時までは沈まずにいられる」という“When”がもしわかれば、そしてその2つの“When”が両立できそうなら、つまり「もしかしたら・・・」の目がもし出てきたときには、それに向けて動くのが本当ですよね、という話だ。
 
要は、「正論を振りかざす暇があったら前提条件を明確にしろ!部下や連携先と前提条件をそろえろ!」ということ。現場が直面するレベルの課題や目標なんて大体は、前提条件が明確で、かつチーム内で正確に共有されていれば、解決策や達成方法――いわば“How”の部分だね――はある程度決まってくるものなんだよ。それなのに、その前提条件――5W(いつ・どこで・誰が・何を・なぜ)――を相手とそろえることもせずいきなり「どのように」を考えるから、部下へ指示するときに自分の経験を根拠にしたり、部下から前提条件を突っ込んで聞かれても、「いいからやれ!」と突き返してしまったりしちゃうんだよね。
 
「前提条件を明確化する」なんてことは当たり前にみんなやっているだろう、と私は今まで思っていた。けど、案外そうじゃないことに、1on1ミーティングを続けてきてやっと気付いた。リーダーたちが部下をうまくマネジメントできないのはなぜか、この20年間ずっとわからなかったけど、やっと原因がわかった。その意味でも、1on1ミーティングで一番成長し、恩恵を一番受けたのは私じゃないかと、今自分で思っています。
 
 

「賢い人より馬鹿に学べ」
師匠の教えの真意とは

 
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1on1のコツは「Howを教えすぎないこと」!
考えてみれば、確かに、昔、師匠に言われたんだよね。「勝人くん、賢い人から学ぶのもいいけど、馬鹿から学ぶことも覚えなさい。そのほうが勉強になるよ」と。
 
私は自分より賢い人、能力のある人に学ぶのが好きで、縁あってお近づきになれた優秀な先生には自分から頭を下げて学びに行ったし、海千山千の経営者の話を聞くのも好きだった。いっぽうで、では能力的に自分より劣る人のことは下に見るかといったらそんなことももちろんなくて、相手のレベルに自分から降りて行って、「わかる。俺も駆け出しの頃は同じような問題で悩んでた。だから・・・」というように、その人の立場になって相談に乗ったりアドバイスしたりということを続けてきた。「ここまでレベルを下げて話せば伝わっているはずだ」と思いながら。
 
でも、前提条件をそろえることすらやっていない人が多いと知った今、師匠が言わんとした意味がよ~くわかる。私は相手のレベルに降りているつもりで、降りれていなかったんだね。この辺だろう、と思ってそこまで下げていたけど、実際はもっとはるか下のレベルまで下げなきゃいけなかったんだ。
 
師匠が言いたかったのは、「世の中はできない人のほうが多いからそっちに教材を求めるほうが勉強になる」ということと、そしてもう一つ。「レベルを下げれば下げるほど、自分的にはわかっていることも毎回逐一、イチから順を追って具体的に話さないと通じないから、自分にとっても発見と復習になる」ということだったのだと思う。
 
実際、「他は通じるのに、これだけなかなか伝わらないなぁ、なぜかなぁ」と感じる事柄は、よくよく自問すると私自身の理解が甘かったり、経験をただの経験に留めたままで、経験則を得るところまで体系化できていなかったりする。そのときに、もし、相手のレベルが自分より上だと、こちらの理解不足や体系化不足を相手が補って聞いてくれるから、かえってこっちの成長につながらないんだよね。
 
本誌の読者はほとんどが経営者だ。社員を動かす側の立場だ。そうすると、単に経験するだけなら、日々ありとあらゆるケースに出くわすと思う。それこそ嫌になるくらいにね。大事なのは、それらを単なる経験に留めず、いつ・どこで・誰が・何を・なぜ・どのように、まで明確にして検証し、「この5W1Hのときは高確率でこうなる」という法則性を抽出することだと思う。
 
法則性が得られれば再現性を担保できます。応用も利くようになります。ぜひ実践してください。
 
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経験は単なる経験に留めず、
経験則を抽出する材料として使う
 
~今回の裏(?)技~
賢い人に学ぶより馬鹿から学ぶほうが、かえって自分の成長につながる
 
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講演家歴28年、商工会議所200会議所にて講師登壇、業界団体講演、記念講演等々累計2000登壇の実績
お問い合わせ: contact@jspl.co.jp
 
 

 著者プロフィール  

佐藤 勝人 Katsuhito Sato

サトーカメラ代表取締役副会長/日本販売促進研究所.商業経営コンサルタント/想道美留(上海)有限公司チーフコンサルタント/作新学院大学客員教授/宇都宮メディア.アーツ専門学校特別講師/商業経営者育成「勝人塾」塾長

 経 歴  

栃木県宇都宮市生まれ。1988年、23歳で家業のカメラ店を地域密着型のカメラ写真専門店に業態転換し社員ゼロから兄弟でスタート。「想い出をキレイに一生残すために」という企業理念のもと、栃木県エリアに絞り込み専門分野に集中特化することで独自の経営スタイルを確立しながら自身4度目となるビジネスモデルの変革に挑戦中。栃木県民のカメラ・レンズ年間消費量を全国平均の3倍以上に押し上げ圧倒的1位を獲得(総務省調べ)。2015年キヤノン中国と業務提携しサトーカメラ宇都宮本店をモデルにしたアジアNo.1の上海ショールームを開設。中国のカメラ業界のコンサルティングにも携わっている。また商業経営コンサルタントとしても全国15ヶ所で経営者育成塾「勝人塾」を主宰。実務家歴39年目にして商業経営コンサルタント歴22年目と二足の草鞋を履き続ける実践的育成法で唯一無二の指導者となる。年商1000万〜1兆円企業と支援先は広がり、規模・業態・業種・業界を問わず、あらゆる企業から評価を得ている。最新刊に「地域密着店がリアル×ネットで全国繁盛店になる方法」(同文館出版)がある。Youtube公式チャンネル「サトーカメラch」「佐藤勝人」でも情報発信中。

 オフィシャルサイト 

https://jspl.co.jp

 オフィシャルフェイスブック 

https://www.facebook.com/katsuhito.sato.3?fref=ts

 サトーカメラオフィシャルサイト 

http://satocame.com

 YouTube公式チャンネル 

https://www.youtube.com/channel/UCIQ9ZqkdLveVDy9I91cDSZA (サトーカメラch)

https://www.youtube.com/channel/UC4IpsvZJ6UlNcTRHPgjellw (佐藤勝人)

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