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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 

40歳に向けて10年の役づくり
自分の“好き”を大切にする
俳優 小関裕太

 
子役として俳優活動をスタートし、6月8日に30歳を迎えた俳優の小関裕太さん。心境の変化はあるのかお聞きすると、「今、変化したことはないかもしれない」と答えてくれた。二十歳になった頃から10年間、30歳を見据えていたのだという。節目の年齢に向けて、10年かけて“役づくり”をしていたという小関さんに、当時展望していた30歳の姿や、今後目指していく40歳の姿についてお聞きした。
 
 

10年間の役づくり

 
10代の頃は、二十歳になったら大人になれるんだと思っていました。でも、19歳の半年が過ぎた頃に「あと半年で二十歳だけど、あれ?」と思いまして(笑)。そのときに、二十歳になったら大人になれるのではなく、二十歳のタイミングでどういった大人であるのかが大切なんだと気付いたんです。年齢から与えてもらえるものはないんですよね。
 
残りの半年で、なんとか自分の思い描く二十歳の大人にならないといけないと焦りました。今までの自分とは大きく変わりたかったんです。それで車の免許を取ったり、一人で海外へ旅をしたり、アルバイトをしたりと、いろんな経験を積もうと頑張りました。そうして、自分なりに納得のできる二十歳を迎えることができました。
 
この経験から、30歳を迎えるときには焦ることのないように、10年かけて30歳になる“役づくり”をしていこうと思ったんです。僕の思い描く30歳は、余裕のある男性でした。例えば、ハンカチを持ち歩いている男性です。ハンカチを持ち歩くということは、使用したハンカチを洗濯して、乾かしてアイロンをかける。そしてまた使って・・・という作業の繰り返しですよね。そういった丁寧な作業は、余裕を持っていないとできないと思うんです。
 
ほかにも、自分の好きなことを見つけるなどの目標もありました。そうして役づくりをしていると、28歳の頃に「目指しているところに到達したのかもしれない」という感覚があったんです。僕がもともと目指していた30歳よりも、2年分さらにプラスアルファで取り組んでいけるという余裕を持てました。ただ、29歳を過ぎた頃になると、「本当にそうだろうか?」という不安もありましたね。自信を持って「理想の30歳を手に入れた」と思っていたのに、うまくいかないことがあると不安になるんです。
 
実際に30歳を目前にした今は、不安を感じている自分も楽しめるようになっていこうというマインドになれました。30歳に向けて役づくりをしていた日々は、とても充実していましたよ。そうして、30歳になった日から40歳に向けた役づくりが始まるんです。
 
 
 
 
 

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