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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
 
自分自身とはまったく違う、さまざまな役を演じることが楽しいと話してくれた古田さん。長年の経験から感じる、俳優業の魅力をお聞きした。
 

どんな役柄を演じられるのかが楽しみ

 
昔は金髪のロン毛のスタイルを変えたくなかったんです。でもそういったこだわりをなくしていろんな役を演じるようになってから、お芝居の楽しさをより感じています。会社員の役を演じているときに七三の髪型にしたときは、絶対に自分ではやらないスタイルだからこそおもしろかった。そういった変化も、この仕事の楽しみの一つです。
 
そうして役柄を選ばずいろんな作品に参加させてもらっていると、突拍子もない役をいただくことがあるんですよ。これまでに演じたものの中でいうと、象とかカワウソとか、サンショウウオとか、壁とか・・・。
 
そういった役をいただくと、今までいろんな役に挑戦してきた甲斐があったなと思いますね。「古田新太ならこの役をやってくれるんじゃないか」と思ってもらえるのって、幸せじゃないですか。
 
今後も役柄は選ばず、いろんなチャレンジを続けていきたいです。「古田新太にどんな役をオファーするのか大会」のような気持ちです(笑)。オイラは今50代。これからどんどんおじいちゃんになっていく中で、どんな役が来るのかが今後の楽しみの一つです。
 
オイラは演じ終わった役はすぐに忘れちゃうから、この仕事に飽きることは絶対にないんです。毎回新鮮な気持ちで楽しんでいますね。オイラは演じる際に、自分の考えを役に投影したり、役に入り込んでいくんじゃなくて、台本や脚本に書かれているその人そのものになりたいと思っています。だから、いろんな人になれる。すごく楽しいですね。
 
今後のことでいうと、オイラは伊東四朗先輩を尊敬しているんです。伊東先輩は、年齢を重ねた今でもふざけていますから(笑)。伊東先輩のような喜劇人になることが目標かなと思っています。
 
 
(インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori)
 
 
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古田新太 (ふるた あらた)
1965年生まれ 兵庫県出身
 
1984年、大学の先輩に誘われ劇団☆新感線の公演『宇宙防衛軍ヒデマロ』に出演。その後も同劇団にて活躍を続け、看板役者となる。バラエティ番組やラジオ番組でも多く出演し、垣根のない活動でさまざまなシーンで人気を博す。現在も映画やドラマ、舞台など第一線で活躍中。2022年1月13日から上演される舞台『ロッキー・ホラー・ショー』では主演を務める。
 
舞台『ロッキー・ホラー・ショー』
https://stage.parco.jp/program/rhs2022
 
 
 
(取材:2021年12月)