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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW


 
プロフィール 1975年、大阪府出身。中学時代からボーイズリーグにて野球を始め、現在のピッチングを支えるサイドスローを確立。東海大仰星高校ではエースとして君臨。1998年にドラフト2位で北海道日本ハムファイターズに入団すると、ルーキーイヤーの1999年にいきなり先発ローテーションへ定着。2002年から2004年にかけてセットアッパーとしての才覚を表すと、リーグ最多の13ホールドを記録し、最優秀中継ぎ投手を獲得。その後、先発・リリーフともに計算できる投手としてチームに貢献した。2010年に海外FA権を行使してのメジャー挑戦を表明、テキサス・レンジャーズとの契約を勝ち取った。サイドスローから角度のある速球を繰り出し、ダルビッシュ有選手をして 「球界最上」 と言わしめるスライダーを武器に、2012年シーズンの活躍が期待される。
 
 
 
4月といえば、誰しもが大なり小なり環境の変化を感じる時期だろう。新社会人になる人、異動により新しい部署に移る人、昇進や昇格をする人。世の中が動いている以上、常に同じ環境にいつづけるということはない。野球でいえば、同じ3連戦でも初日と3日目は違う展開になるはずだ。状況により、いつも自分と周囲にとっての適切なポジションを探し、最適なコミュニケーションを築く。これは組織社会を形成する人間にとって、常に降りかかる命題なのである――。今月のB-plusは、メジャー・リーグで2年目のシーズンを迎えるテキサス・レンジャーズの建山義紀投手に注目した。日本球界から飛び出し、昨2011年のシーズンから世界屈指の猛者たちの戦場に身を置いた建山選手に、新たな環境で自分のポテンシャルを高め、発揮するための秘訣を聞いた。
 
 
 

移籍から1年が経って

 
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 昨年からレンジャーズに来て、1年で感じた変化ですか・・・ そうですね、自主トレ中に 「握手してください!」 と言われるようになって、「ああ、定着してきたんやな」 と思いましたね。でも、握手を求めてきた青年と一緒にいた別の青年に、「ほな、君も」 と手を差し出すと、「あっ、僕はいいです」 と言われてしまって。いやいや、恥ずかしいやんか(笑)。
 冗談はさておき、世間的には2年目は勝負の年と言われていますよね。僕も、やっとアメリカの風土に慣れてきて、2012年は大きな勝負の年になるだろうと思います。実戦が始まると、当たり前ですが結果というものがついてきます。日本だと、オープン戦などで結果が出なくても、開幕までに自分の思い描くように投げられたらよかったのですが、アメリカだとそうはいかない。オープン戦から結果重視なので、精神的にはきついですが、もう開き直るしかないですよ。
 それにしても2011年はいろいろありましたよ。まず住居がヤドカリみたいに転々としてましたから、そもそも落ち着いて野球をやってる状態じゃないんです。日本にいたころは、「例年ならキャンプでこう過ごして、開幕までにどの程度調子を上げて・・・」 と予想もつくんですけど、昨年はすべてが初めてのことだらけでしたからね。わけわからんうちに 「あれ? マイナーに来てもうたやんか?」 となったり、不慣れな部分を一つ一つ 「慣れ」 に変えるための1年だったと思いますね。
 何はともあれ、個人的にはそうやってあがくしかなかったわけなので、チームの雰囲気にはずいぶん助けられました。「オイ、日本から右も左もわからんヤツが来よったで。助けてやろうや」 というようにね。昨年のキャンプ中に東日本大震災が起きたので、皆、僕の精神的な部分を心配してくれたりもしました。たとえば今季からロサンゼルス・エンゼルスに移籍したC・J・ウィルソンはよく食事に誘ってくれましてね。彼のお抱えシェフのメキシカンを食べに、家に遊びに行かせてもらったり。本当にいろいろ教えてもらいましたよ。
 そんな経験をした中、今年からダルビッシュがレンジャーズに入団してきましたから、自分のことが疎かにならないようにしつつ、できるところはケアしてあげたいですね。まあ、ダルビッシュは自分で何でもできる子なんで、そんなにサポートはいらないかもしれへんけど(笑)。
 
 
 
 
 

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