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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

基礎と表現力を伸ばす
地域密着型の書道教室

 

基礎を大切に、表現力を育てる書道指導

 
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岩崎 実は私も、自身の子どもに書道を習わせたいと思っていたところでして。子どもたちはインターナショナルスクールに通っているため、英語に触れる環境で過ごす時間が多いんです。基本的に英語のアルファベットには「はね」や「はらい」などがなく最後まで力強く書き切るため、日本語の文字にもその癖が出てしまい、なかなか美しく書くことに苦戦しているようなんです。文字によって他人からの印象が変わることもありますから、日本語も美しく書けるようになってほしいと思っているんですよ。
 
櫻井 確かに、字はその人の印象に大きく関わりますね。きれいに書けるほうが人生で得をする場面もあると思います。日本や中国などの漢字を使う国では筆を使う文化がありますよね。特に日本の書道は「筆をどう扱うか」で文字の印象が大きく変わるので、当教室では、まずは正しい筆の持ち方から丁寧に指導しているんです。お手本を見ながら書く書写を通じて、文字をどのように書けば美しく見えるのか、どんなバランスが良いのかを基礎から身につけてもらっています。
 
岩崎 初めに筆の使い方から教えていただけるのは心強いですね。
 
櫻井 やはり、書道は基礎がとても大切ですからね。英語といえば、2025年の3月には、教室の生徒たちと一緒に横田基地の「航空自衛隊横田基地主催日米友好観桜会」でライブ書道と書道体験のイベントを行いました。海外の方にとって、漢字はアートとして楽しんでいただけるものでもあり、書道が文化交流の架け橋になることを実感しましたよ。
 
岩崎 それは素晴らしい取り組みですね。生徒さんにとっても大変貴重な経験になったのではないでしょうか。
 
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航空自衛隊横田基地主催日米友好観桜会でライブ書道

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さくら書道教室書写書道アート展覧会の様子
櫻井 はい。子どもたちにとって、自分の国のことを海外の方に紹介する良い機会になったと思います。文字を書くということは、線の太さひとつとっても“表現”ですからね。徹底した基礎の上に、表現したい思いをのせていけるようになることも大切です。
 
岩崎 確かに、書道家というと、大きな筆でダイナミックな文字を書いていくというパフォーマンスを見たことがあります。
 
櫻井 そうなんです。書道は美しく書くだけではなく、そこから広がる表現の可能性もあります。当教室では、まず基礎を学ぶことを徹底しながら、同時に表現力を育てることも大切にしておりまして。私自身も、自由な書道に取り組んでいるんです。文字の形や墨の色にとらわれず、自分自身の思う美しさやかっこよさを追い求めながら、伝えたい思いや心の動きなどを筆で表現していくのは、とても楽しいんですよ。