インタビュアー 今岡真訪(野球解説者)
中村 はい、実はそうなんです(笑)。私は小学1年生から野球を始めて以来、まさに野球一筋の人生を送ってきました。ただ、「アメリカで野球をしたい」という目標を持ったことで、必然的に英語と向き合わざるを得なかったんです。中学時代はbe動詞すらあやふやで、テストでも苦労の連続でした。それでも努力を重ね、念願叶ってアメリカの大学に留学し、現地の野球部でプレーするという目標を叶えることができました。ただそこで改めて、英語学習の重要性を痛感したんです。
今岡 なるほど。野球を通じて英語学習の必要性を体で感じられたことが、今のお仕事につながっていくんですね。起業する前は学校の先生をなさっていたと。
中村 はい。メーカー勤務を経て海外留学に関するサービスを提供する業界の仕事に携わり、その後は英語教員になりました。生徒に私が伝えたかったのは“英語を学ぶこと”が目的ではなく、“夢やキャリアを実現するための道具”ということでした。そんな折、妻から背中を押され、起業を決意したんです。私が海外留学中に感じたのは、単語を覚えるだけでは通用せず、自分の考えを英語でどう表現するかが問われるという現実でした。

中村 よくわかります。海外ではよく「あなたはどう思う?」と問われることがありますが、英語を話せるだけでは不十分で、主張・理由・具体例を論理的に組み立てる力が必要なんです。ですから私は、ライティング指導に力を入れて、毎日の短文作成と添削の積み重ねによって、“思考を言語化する力”を鍛えることを重視しています。