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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

電気設備工事を中心に
新たな成果の創造を

 

選ぶことの大切さ

 
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水野 曽根社長の思いや理念は、やはり社内の体制や職場環境にも反映されているんでしょうか。
 
曽根 そうですね。最初に私が独立に至った理由でもある「物事を選択する」という考え方を、社内でも共有しています。誰かに決められた働き方や時間の使い方ではなく、自分自身で選んだものこそが人生を豊かにするものだと思うんですよ。
 
水野 具体的にはどのような社内制度を導入しておられるのかも教えてください。
 
曽根 Artでは【自習制度】を取り入れております。これは日々の取り組みの中で浮いてきた時間を「業務の学び」「体の休息」「心の休息」「自身の興味のあることへの投資その他、」と自由に選んで時間を使ってもらいます。これは、多くのプロフェッショナルは自身の生産活動の20%程度は余剰として捻出できるとの考えからです。しかし、自習時間は業務時間です。対価が発生している中で生産性を一旦考えない業務を行うこと。ここにスタッフの心身の充実や新たな成果の創出の可能性を感じております。先ほどお話しした「新たな物事にチャレンジすること」が大切です。自習の成果として、電気設備の資格取得はもちろん、名刺・衣服のデザインや休息の充実、家族との時間の創出などが期待できます。あ、今回のインタビューもArtの取り組みの成果として、社会に発信される事例となりますね。
 
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水野 自由時間を設けるというのは斬新な取り組みですね。その時間はどんな風に活用されているのでしょう?
 
曽根 人によってさまざまですね。先ほどお話しした通り、電気工事と一見関係のないデザインを勉強したり、心身の休息にあてたり、各個人や仲間と興味のあることをしてみたりすることも大歓迎です。そのようにして一定期間取り組んだ結果、変化が起きなければ別の自習課題にシフト、少しでも可能性が見いだせれば初めて商業活動として実装可能かを考えています。自身が興味を持ったことに本気で取り組むという経験を大切にし、多くの取り組みの中から確率論的に社会実装できる成果が出てくることを期待し、そこで得られる充実感をスタッフには大切にしてもらいたいと思っております。
 
水野 なるほど。自分で選択して挑戦する習慣が身に付くのは、仕事のうえだけでなく、人生において大きな財産になりますね。
 
曽根 そう思います。私は職業の選択も、生き方そのものも、最後は自身で選ぶことが何より重要だと思っています。だからこそ、若い世代の人たちにも選ぶことの大切さを伝えたいんです。会社の仕組みを通じて、自分自身で選んだ道を歩むという考え方を体感してほしいと願っています。
 
水野 単なる仕事のスキル習得にとどまらず、人生の軸をつくるような学びを提供されているとは、とてもユニークで意義のある取り組みだと思います!