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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

地域の一員として暮らす 障がい者グループホーム
障がい者グループホームそれいゆ/一般社団法人それいゆ 代表 松村幸子

 
プロフィール 青森県出身。学業修了後、総合病院で10年間看護師として勤務した後、結婚を機に退職。その後、障がいを持つ長男の出産・育児を経て、訪問看護師として再び勤務した。その中で障がい者グループホームの存在を知り、自らも運営を志して(一社)それいゆを設立。障がい者グループホームそれいゆをオープンした。地域社会と連携した、障がい者たちの自立を後押しする独自の支援体制を構築している。
 
 
 
埼玉県さいたま市にて一般社団法人それいゆが運営する障がい者グループホーム「それいゆ」。代表の松村幸子氏は、看護師としての長年の実績と、障がいのある子どもを育てる母親としての経験を併せ持つ経営者だ。障がい者の方たちが自然体で安心して暮らせる“家”としての環境づくりを目指しているという。そのためには地域の人々の理解と地域社会との共存が不可欠だと語る松村代表に、仕事にかける思いを聞いた。
 
 
 

看護師として、母としての経験を活かす

 
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インタビュアー 水野裕子(タレント)
水野 本日は、一般社団法人それいゆさんが運営する障がい者グループホームそれいゆの2号棟にお邪魔しています。松村代表は、もともと看護師さんだったとお聞きして驚きました!
 
松村 そうなんです。総合病院の看護師として10年ほど勤務しました。その後、結婚を機に一度、現場を離れまして。やがて出産した長男に障がいがあるとわかり、療育や通院の日々が始まったんです。看護師としての経験があっても、障がいを持つ子どもの育児は、やはり想像以上に手がかかる場面も多く、日々が慌ただしく過ぎていきました。でも、私自身は苦に感じたことはなくて、それよりも学びや発見のほうが大きかったように思います。
 
水野 松村代表も、障がいのあるお子さんを持つ、いわば当事者だったわけですね。そこからグループホームを運営しようと思われた経緯についてお聞かせください。
 
松村 育児がある程度落ち着いてから、訪問看護師として再び働くことになりまして。訪問看護の仕事を通じて、初めてグループホームという存在を知りました。そこで障がいのある方々を温かく支援している様子を見て、「こんなふうに関わるって、素敵だな」と感じたんです。これまでずっと支援を受ける立場でしたが、「今度は自分が支える側になってみようかな」という気持ちが芽生えました。
 
水野 支援する側に立とうと思われたきっかけが、とても自然で温かいですね。すごく素敵なスタートだと思います! 医療従事者として、そして障がいを持つお子さんの母親としての経験を持つ松村代表が、どのようなグループホームを立ち上げたのか気になります。詳しくお聞きしていきましょう!