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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

豊富な経験とメソッドで
共に歩むカウンセリング

 

ブッダの教えに基づくメソッド

 
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濱中 不登校は、現在も社会問題になっています。何が背景にあるとお考えでしょうか。
 
天谷 “同調”に尽きると思います。十人十色だよと言いながら、実際は型にはめ込んだ教育が行われていることが多いです。私も、同調圧力に苦しみました。そういった苦しみに視点を当てて話を聞いてくれる大人が、少ないように感じます。ただ私の場合は、担任の先生が毎日家に来てくれて、「無理に学校に来なくていいから、一日一日生きなさい」と声をかけ続けてくれたんです。その先生のおかげで、ずいぶん救われましたよ。
 
濱中 良い先生ですね。私は3回の手術を経験しており、3回目に自暴自棄となり練習にも行かなくなりました。そのときファンの方から手づくりのアルバムをいただいて、「自分はこんなに支えられているんだ」と実感したのです。その贈り物がなかったら、野球選手に復帰できなかったかもしれません。
 
天谷 大切なことに気付くきっかけは、人それぞれですよね。そのきっかけをつくるのが、我々カウンセラーの使命だと考えています。もちろん相性がありますので、相談者の方の個性に合わせて、カウンセラーをご紹介するようにしています。
 
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濱中 それは安心できますね。ところで天谷代表は、仏教に基づくカウンセリングをされているそうですね?
 
天谷 ええ、師匠の臨床心理士がお寺の方なんです。私のカウンセリングでは、お釈迦様の悟りと言われる「苦集滅道(くじゅうめつどう)」をコンセプトにしていまして。生・老・病・死の苦しみの原因である迷いの心に向き合い、ブッダは悟りの境地に達したと伝えられています。平たく言えば、辛さと幸せが表裏一体であることを受け入れていくプロセスです。
 
濱中 わかるような気がします。何かに失敗しても、得るものはある。その理を肯定すれば、前向きに生きる勇気が湧いてきますよね。
 
天谷 そうなんです。日本ではカウンセリングと宗教は分けるべきという考え方もあるものの、私は一概にそうは考えていません。海外では、むしろ無宗教の人が信頼されにくいんですよ。キリスト教のエッセンスを治療に役立てている、クリスチャンの医師もいるそうです。