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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

無農薬の食用バラで
心身を美と健康に導く

 

酵素と特殊培地で完全無農薬を実現

 
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タージン それにしても、開発のきっかけが「バラを食べたいと思ったから」というのはすごいですね。しかもまた、「つくれるよ」と返答してくれる教授がいらしたという展開に、おもしろみを感じるなぁ。開発はどのように進められたのかも気になります。
 
後藤 近畿大学農学部に栽培ハウスを提供していただき、太陽光の採り入れ方一つとっても、大学の研究を活かして環境を整えたんです。また、林教授の研究分野の一つである、ポリエステル繊維培地を用いた栽培方法も導入しました。
 
タージン ポリエステル繊維培地というのは、どんな栽培法なんでしょう?
 
後藤 土の代わりにポリエステル製の培地を用いる栽培法です。化学繊維なので、土壌栽培や水耕とは違って雑菌が繁殖しにくいメリットがあるんですよ。
 
タージン ということは、無菌状態で栽培が可能ということですか。農薬の使用量もうんと抑えられそうだ。
 
後藤 抑えるどころか、ローズベジは完全無農薬栽培ですよ。肥料も、抗菌作用を持つ納豆菌をはじめとした大豆由来の天然酵母を使用しています。
 
タージン ナットーファームでのノウハウを活かした、R-kokoさんならではの強みだと思います。酵素を肥料にするメリットは、無農薬以外にも何かあるんでしょうか?
 
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営業担当の小林善雄氏
小林 栄養面に優れたバラが育ちますね。私たちはバラを、一般的な野菜のように食材の一種として販売したいと考えています。「ローズ」に「ベジタブル」を加えた品種名をつけたのもそのためです。
 
タージン 美しさだけでなく、食材としての栄養価も高いバラがローズベジなんですね。しかし、完全無農薬とは恐れ入ったなぁ。バラは害虫が寄ってきやすく、手入れの大変なイメージが強かったので、まさか無農薬で栽培できるとは思いませんでした。
 
後藤 害虫が集まってきても、粘着テープで駆除するなど、手作業で対処しています。
 
タージン そこまで徹底的にこだわっておいでとは。バラにかける思いが伝わります。
 
後藤 せっかく近畿大学から専門的なアドバイスをいただける、恵まれた環境ですからね。たとえ生産性は悪くても、より良いものをつくるために手間暇は惜しんでいられません。