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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール東京都出身。中学校まで野球部、高校・大学ではアメリカンフットボール部に所属。大学在学中にはアメリカ留学を経験し、帰国後に青山学院大学大学院へ進学。卒業後、大手生命保険会社にて企業へのコンサルティング営業に従事する。その後、経験を活かし(株)すごい会議の認定コーチとして活動。2013年に独立し、アドラー心理学を生かしたコーチング技術、アドラー心理学カウンセリングを学ぶとともに、(株)プログレスを設立した。現在はコーチ・ファシリテーターとして、多くの法人を顧客に活動している。【ホームページ
 
 
 
アドラー心理学をベースにしたファシリテーションやコーチングを提供する株式会社プログレス。代表取締役の渡邉幸生氏は、野球やアメフトでの挫折や、「ただの報告会」が3時間も続く企業風土に疑問を抱いた経験から独立。アドラー心理学を習得し、日本のビジネスシーンに変革をもたらせようと走り続けている。「自己肯定感を持ち、自分の未来は自分で切り開こう!」。渡邉社長のメッセージはシンプルにして熱い。
 
 
 

野球とアメフトで挫折したから今がある

 
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インタビュアー 城彰二(サッカー元日本代表)
 ファシリテーション、コーチングや企業研修などを手がけるプログレスさん。まず、渡邉社長のご経歴から教えてください。
 
渡邉 私はもともと野球少年で、硬式野球をしていました。ところが中学3年生の時、ボーイズリーグの東京予選決勝でサヨナラエラーをしてしまい、そのショックもあり、野球を辞めてしまったんです。それで高校では心機一転、アメフトを始めて一生懸命練習に励んだ結果、推薦で青山学院大学に入学。勉学にも力を入れてアメリカ留学を経験した後、大学院まで進み、国際政治学の修士号を取得しました。今は、仕事の傍らグロービス経営大学院のMBAコースに通っています。
 
 野球での挫折をバネにアメフトでも勉強でも結果を出したわけですね。
 
渡邉 でも、実はアメフトでも挫折を経験しているんですよ。推薦で入ったのは同学年で私一人ということもあって、すぐにレギュラーにはなれたんです。ところが3年の時スランプに陥って補欠に回され、一部のコーチから「辞めてもいいぞ」と言われました。何とか挽回して4年生でまたレギュラーに戻るのですが、その時の経験で、初めて補欠の気持ちがわかったんです。それまでの私は、試合に出られない選手の気持ちがわからない、酷い人間だったと自覚できました。その体験から、自分の実力を発揮できず苦しんでいる人たちをサポートしたいという今の思いに至りました。
 
 なるほど。身を持って試合に出られない悔しさを味わい、考え方が変わったわけだ。ずっとレギュラーでいたら、その心境の変化はなかったかもしれないですね。
 
渡邉 ええ、あのままだったら傲慢な奴で、社会に出ても通用しない人間になっていたと思います。そう考えると、野球やアメフトで挫折したから今の私があるんですよ。