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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 

真剣に遊ぶスタンスで
良いバランスを模索し続ける
俳優 甲本雅裕

 
2月11日より公開される映画『高津川』。主演を務めるのは俳優の甲本雅裕さんだ。「実直で家族思いな男」と語る斉藤学役を演じるにあたり、どこまでその印象を表現するのか考え抜いたという。どの作品でも役づくりの際には、余分とも思える部分まで考え抜くようにしていると話す甲本さんにインタビューし、役との向き合い方、その中での楽しみについてお聞きした。
 

選択肢を捨てることが大切

 
『高津川』で演じた斉藤学という男は、寡黙で実直、そしてとても家族思いな人という印象でした。演じるにあたり、その印象をどこまで演技にして表に出すのか、逆に見せないようにするのか、そのバランスはどこにあるのか考えましたね。
 
今回の役に限らず、僕は毎回役づくりの際に余分なことも含めて考え抜くんです。台本を読んで「こんな人なんだな」と理解しているのに、その逆の印象が出るように練習することも多いです。役づくりというより、子どものままごと遊びのような感覚かもしれません。とにかく一度自分の中でやってみるんです。
 
そうして実際に現場に入ったときに、監督やスタッフさんの雰囲気や、共演者の方との合わせ方によってどのように演じるのかが決まっていきます。自分一人で稽古をしているときには、何一つとして決定していることはないんですよね。真剣に遊んでいる感覚でしょうか。
 
現場に入るときに大事なのは“どれだけの選択肢を捨てられるか”です。僕は一人で散々いろんなパターンを考えてから現場に向かいます。それを頭の中に入れたままでいると、どうしても自分で「良かった」と思ったものを出したくなってしまいますから。努力したことは認められたいし、それで成果も上げたい。でも、それが監督の求めるものじゃなかったり、共演者との演技と合っていなかったりしたら意味がないんですよね。
 
特に『高津川』は、島根のロケーションの中で撮影しているので、その場に行ってみて初めてわかることも多かったです。また、錦織良成監督と会話をする中で「こういうメッセージを込めたいんだな」と気付くこともありました。ただ、そのメッセージをすべて表に出して演じてしまっては、観てくださる方に価値観を押し付けてしまうことになりかねません。自分自身の中でも、「こう演じなければいけない」という足かせになってしまう可能性もあるので、そういった部分はフラットでいるように心がけていましたね。
 
 
 
 
 

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