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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

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人付き合いは距離感が大事!
玉ちゃん流の交友作法

 
お笑い芸人の“玉ちゃん”こと玉袋筋太郎さんは、街のスナックを訪ねるバラエティ番組、『玉袋筋太郎のナイトスナッカーズ』や、お台場で「スナック玉ちゃん」なるイベントを隔月で開催するなど“スナック通”としても知られ、2013年には一般社団法人全日本スナック連盟を設立して自らが会長に就任。日本の“スナック文化”の啓蒙活動に努めている。本人曰く「最近は完全に、酒飲みの二日酔いキャラみたいなイメージがついてきた(笑)」そうだが、今年最初の当コーナーでは、そんな玉袋さんに酒席での付き合いやスナックの魅力などを語っていただいた。その話からは、玉袋さんが人との触れ合いをいかに大切にしているのかが伝わってくる。玉袋さん流、人付き合いの極意とは――。
 
 

生の人間同士の付き合いが好き

 
 幼い頃の日曜日の夜、晩酌している親父のコップに酒を注ぐことがよくありました。プロ野球のナイター中継を見る親父の横に座って、コップが空になったら酒を注ぐ。そうすると親父はいつも、嬉しそうな顔をしてくれましてね。親父はもう亡くなってしまったけど、その時の表情は今でも忘れられないです。そんな僕にも今は息子がいて、彼にお酌をしてもらう酒って本当にうまいんです。格別ですよ。どんないい女に酌をされても、自分の息子にしてもらうほうが断然いい。自分が親になって息子から同じことをしてもらって、「ああ、親父の笑顔はこういうことだったんだな」と気付きました。飲めない人には怒られてしまうかもしれないけど僕にとってお酒って、そういう見えない絆というか、思いを感じさせてくれるツールの一つなんですよ。
 
 僕はこれまでスナックだけでなく、個人経営の居酒屋や銭湯などの公共の場で、見知らぬ年上の方々にいろいろなことを学ばせてもらってきました。そういう先輩方に教わった、人と付き合う上で大切なことを下の世代のみんなに伝えたいと思っている。その活動の一つがスナックの啓蒙なんですね。人と人との触れ合いが当たり前にできる環境が廃れちゃったら、つまらないし、寂しくないですか? 
 
 スナックは素晴らしい公共の場ですよ。若い人が行けば、様々なマナーを学べます。例えばカラオケで歌う時だって、マイクを独り占めしないで他のお客さんと譲り合わなきゃだめでしょ? カウンターしかない小さめの店だったら、トイレに立つ時は他の人に椅子を引いてもらわなきゃ通れない。だから、「すいません」って言いながらトイレのドアまで向かうんです。そうやってみんなが譲り合いの精神を持ってこそ成り立つ場所だから、気持ちよく飲めて話して歌えるわけ。生の人間同士の付き合いができるんですね。それって本来、当たり前のことだと思うんだけど、それがうまくできない世の中になっているからなぁ・・・。
 
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