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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

伊達男が語りつくす
仕事も人生もデキる人のスタイル

 
 
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 そのうえで、日本でもイタリアでも、一つだけ約束事があって。「味をごまかすために下手な手を加えたりしない」 ということ。この臭みを消すためにこれを入れるとか、必要最低限のことはしますけど、そっちにとらわれちゃうと食材の良さが引き立たせられなくなる。そういうことに気を付けただけでした。別のところで餃子のお店も開きましたが、これも実はパスタと共通で、具材が中に包まれているか、外に出ているかの違いだけ。あとは、食材同士をどう組み合わせていくかの工夫なんです。それだって、難しい工夫はいらない。今、雑誌の 『LEON』 で料理レシピの連載もしていますけど、ぼくは一流のシェフを気取っているわけじゃない。複雑な技術なんて持ってないしね(笑)。 好きな人のために簡単にできるものと楽しんで作れるものを作る。ぼくのテーマはそれだけです。
 シェフに料理を作ってもらいたかったら、そのシェフがいるレストランに行けばいい。だけど、自分が大好きな人をどうやって楽しませるかを自分の頭の中で考えることって、本当にワクワクするでしょ? ぼくはそういうワクワクを料理でも伝えたかった。お店でも料理でも、ハッピーなものを作らないと相手に伝えられないんですよね。それがお金を儲けることだけに執着してしまうと、ハッピーを伝えるという大事なことがどこかへ飛んで行ってしまうんじゃないかな。いい男の条件はね、自然体でいることなんですよ。自然体でいるから、それが伝わる。
 
 
 
ここにきて飛び出してきた、ちょい不良オヤジの名言。ジローラモ流の仕事観を噛み砕くと、「幸せなことは人に伝え、重たい気持ちになるようなことは自分の胸の内に秘めておく」 ―― そういうことなのだろう。子供の頃から人の気持ちや心理に敏感な興味を持ってきた氏が、大人になって手にしたもの。それは、身をきらびやかに飾り付けるだけでは決してまとえない、粋で謙虚な人間ならではのオーラだった。
 
 

自分にも共通する
サッカー・長友佑都の成功論

 
 今、イタリアのセリエA・インテルで長友佑都選手が活躍していますよね。彼の成功の秘訣は人間性だと思うんです。イタリアから日本へ来ることも、日本からイタリアへ行くことも変わりはない。長友君は、あの笑顔と優しさ、そして周囲の人のアドバイスを謙虚に聞いて努力してきた結果が、今出ていると思うんです。インテルというビッグクラブに入ることも容易ではないけれど、そこで世界的なスタープレーヤーたちとコミュニケーションを取って、結果を出して、サポーターから愛されるということのほうがもっと難しい。でも、ジェノア戦のお辞儀パフォーマンス(セリエA初得点を決めた後、エトーやスナイデルといった世界的プレーヤーとお辞儀をし合うゴールパフォーマンスを見せた) に表れているように、彼は誰からも好感を持たれる姿勢ですんなりチームに溶け込んだ。素晴らしいよね。
 
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 スカウトマンや関係者のアドバイスを聞き、地道にトレーニングを重ねて、自分を取り巻くあらゆるチャンスをモノにする。それができるのは、長友君が、周囲にハッピーを伝えられる人間性を持ってるからなんですよね。だから人が協力したがる。
 イタリアで成功した先駆者に中田英寿さんもいますけど、中田さんの場合は、とびぬけた才能と実力で周囲を愕然とさせた。その圧倒的なパフォーマンスで人を付いてこさせるリーダーシップはすごいものがあります。中田さんの成功モデルと長友君の成功モデルは少し違うと思いますが、彼はこれからもっとビッグになってほしいと思います。
 いずれにせよ、いばっていたり謙虚じゃなかったりすると、誰かが潰そうとしてくるのが世の常。仲良くなって友達になれば、生かしてくれるようになってくるものです。皆、私が苦労していないと思っているかもしれないけど、それなりに苦労はしてきているから説得力があるでしょ(笑)。 でも、大好きな人に苦労を背負わせたくない、ぼくと一緒にいるときはできればいつもハッピーでいてほしい。ぼくの周囲にいる人には皆そうなってほしい。特に女性にはね(笑)。 そんな気持ちがいろんな人に伝わっていくから、いい意味でモテることができて、今こうして日本で好きなことをして、楽しく仕事しながら暮らせていると思っています。それがぼくのスタイル。仕事と人生と、ともにデキる男になるというのは、きっとそういうことですよね。 
 
 
 
 

(インタビュー・文 新田哲嗣 / 写真 Nori)

 
 
 
 

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