◆ 自然の恵みを享受する
癒しのオーベルジュ
前回の 「星野リゾート リゾナーレ熱海」 の記事でもご紹介したように、首都圏からアクセス至便で気軽にリゾートムードが楽しめる熱海は、近年注目のスポットです。
今回ご紹介するのは、熱海の中心部から少し離れた海沿いのオーベルジュ 「ヴィラ・デル・ソル」。相模湾の恵みをじっくりと味わうために生まれた宿には、老舗の温泉宿やラグジュアリーなリゾートホテルとはまた異なる魅力が満載です。日々うつろう季節を表した料理を囲み、大切な人と静かに語らう時間は特別なもの。豊かな自然に抱かれてただくつろげば、身も心も満たされること間違いありません。
この春、大人の隠れ家といえる美食の宿、ヴィラ・デル・ソルで過ごす非日常をご提案します。
◆明治時代の面影を残す
格調高い 「南葵文庫」
ヴィラ・デル・ソルの本館は 「南葵文庫」 というクラシカルなルネサンス建築。実は、もともと紀州徳川藩の西洋図書館として利用されていた建築物であり、国の有形文化財に登録されています。明治後期、第15代当主であった徳川頼倫が邸内に創設した私設図書館は、閉鎖後に2度の移築を経て熱海の地にやってきました。創設当時の資料をもとに修復し、ヨーロッパから取り寄せたアンティークの調度品を配することで格調高い姿を取り戻した南葵文庫。ヴィラ・デル・ソルとして生まれ変わったのは、まだオーベルジュが珍しかった1987年のことでした。
一歩建物に足を踏み入れると、ドライブコース沿いにあるのが嘘のような静けさ。館内の随所に明治・大正時代の名残を感じられ、ノスタルジックな気分を味わえることでしょう。優雅な調度品が並ぶサロンはチェックインやアウトのウェイティングとして利用できる他、レストラン利用後のお茶を楽しむこともできます。サロンから続くテラスに出れば、庭を挟んで目の前に広がるのは雄大な相模湾・・・。優美で穏やかな環境が、都会の喧騒や日々の疲れも、すべて吹き飛ばしてくれそうです。