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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

廃食用油をリサイクル!
ローカルSDGsで地域貢献

 

信頼される企業を目指して

 
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畑山 あらためて、大口油脂さんの会社としての強みを教えてください。
 
島村「産業廃棄物処分業」「産業廃棄物収集運搬業」「食品リサイクル法」に基づく再生利用事業者として法令を遵守していること、そして安全な処理体制を徹底していることです。
 
畑山 環境に配慮した廃油回収のはずなのに、不法投棄なんかしたら本末転倒じゃないですか!
 
島村 そうなんです。しかも適正な処理が行われなければ、結局は環境汚染をもたらしてしまいますよね。産業廃棄物を扱うにはマニフェストという管理票があり、我々はこれに則って廃食油の管理・処理を進めています。マニフェストシステムを遵守することは、廃食油の最終的な処分までを我々事業者が責任を持って行っていることにもなるんです。
 
畑山 廃油の処理を業者に依頼したら、知らないうちに環境汚染の片棒を担いでいた・・・という事態を防ぐためにも、大口油脂さんのような信頼できる回収業者さんにお願いすることが大切なんですね。約半世紀にわたり、誠実な姿勢で確かな実績を積み重ねてこられた大口油脂さん。今後についてはどのようにお考えですか?
 
島村 1つ目の目標は、SAFやBDF関係の出荷量を増やすこと。特にSAFについては、2030年には全航空燃料の10%をSAFに置き換えることの義務化が決まっていましてね。それを見据え、燃料関係の出荷量を増やしていきたいと考えています。
 
畑山 飛行機って莫大な量の燃料が必要ですよね。SAFの原料となる廃食油の需要は右肩上がりでしょうから、時代のニーズに応えることにもなりますね。
 
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島村 2つ目は、まだまだ浸透していない家庭用の廃食油回収に、もっと力を入れることです。実は家庭用廃食油の潜在量は、10万tとも言われているんですよ。ですので、近くの協力会社さんに回収ボックスを設けるなどの取り組みを、もっともっと広げていきたいですね。
 
畑山 これまでの法人相手の回収も続けながら、個人宅にもさらなる回収の輪を広げていかれると。島村社長にとって、新しいチャレンジですね。お話をうかがって、50年にわたってSDGsの基盤を整えていらっしゃったことに感銘を受けました。航空燃料にまで用途が広がっている廃食油について知る機会となり、回収から中間処理まで携わっておられる大口油脂さんの、今後のご活躍が楽しみです。これからも地域のため、日本のために、大きな力を発揮してください! 
 
 
 
「仕事を楽しむ」とは‥
経営者としては、もちろん事業を拡大して利益を出すことも一つのモチベーションではあります。とはいえ、リサイクルを通じて地域、ひいては地球の環境の役になっているという点が、やはりこの仕事の一番の魅力であり喜びですね。
(島村信行)
 
 :: 会社概要 :: 
  ■ 社名 株式会社大口油脂
■ 本社 〒567-0878 大阪府茨木市蔵垣内1-2-17
■ 宇野辺事務所 〒567-0042 大阪府茨木市宇野辺1-2-112 シャンボール茨木1F南側
■ 事業内容 食品産業より排出される廃食油の回収/中間処理業/UCオイルリサイクル
■ 設立 1973年9月
■ 従業員数 7名
■ 主な取引先 外食チェーン店、食品スーパー、学校給食、食品工場など
■ ホームページ https://www.o-yushi.com/