
インタビュアー 濱中治(野球解説者)
金本 びぃうぃずは、特別支援学級や支援学校に在籍する子どもが、安心して過ごせる居場所を提供しています。実は私、元教師なんです。学校では一人ひとりに合わせた細やかな支援が難しい場面がありました。そこで、学習サポートや遊びを通じて子どもの特性やペースに寄り添い、楽しみながら「できた!」という成功体験を積んでもらうことを大切にしています。例えば、少し勉強したら、みんなのお気に入りのハンモックがあるリフレッシュルームで休憩し、その後また勉強に取り組むといった、メリハリある時間の使い方ですね。ボードゲームやプラレール、自分でアレンジしたゲームをみんなでプレイするなども人気で、達成感が子どもの自信につながっています。
濱中 なるほど。小さな成功体験が自信を育むんですね。
金本 ええ。いろいろな楽しい取り組みを通して、社会で自分らしく生きていく力を育んでもらうのが私たちの役割。特にびぃうぃずでは、中学生の受け入れに力を入れています。と言うのも、小学校を卒業して放課後等デイサービスを利用しなくなると、中学校の学習や生活にうまく適応できず、つまずいてしまう子が多いんです。そういった子どもたちの学習支援や居場所づくりを続けていくことも、私たちの役割だと考えています。

金本 「ここに来ると勉強したくなる」と言ってくれる子が多くて、私も嬉しいです。「高校は入れるところでいい」と言っていた中学3年生が「電車の仕事がしたいから工業高校に志望を変える」と勉強を始めたり、2年間不登校の子が中学校に毎日通い、さらに「バレー部に入りたい!」と入部を決めたり、支援学校の中学1年生は、「車の免許を取りたい!」と自ら自宅で、まずは漢字の勉強からするようになりました。その子の親御さんから「ここを見つけた自分を褒めたい」とおっしゃっていただけて、その時は本当に嬉しかったです。わからない部分はサポートしますし、子ども同士で得意分野の勉強の仕方を教え合う姿も見られます。勉強・遊びなどいろいろな活動を通じて、つながり合い共に成長できる場所になっているようです。