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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

人材不足に悩む事業者と
外国人の就労をサポート

 

原点は「人の役に立ちたい」という思い

 
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石黒 上野社長が、この事業を立ち上げられたきっかけは何だったのでしょう?
 
上野 原点は、地元・栃木県で過ごした子ども時代の体験です。私の実家周辺はイチゴ農家が多く、冬になると近所の方が次々とイチゴをお裾分けに来てくれました。幼い私が「また届いたよ」と言ってしまうほどで、母から「失礼なことを言うんじゃない」と、初めて叱られたことも今となっては良い思い出です。
 
石黒 叱られたことも含めて素敵な思い出ですね。なんだか地域の温かさが伝わってきますよ。
 
上野 しかし、30歳の頃に帰省すると、ご近所の農家のビニールハウスは、ビニールが剥がれ、草が生い茂り・・・といった状況になっていたんです。どうやらお年を召して働けなくなり、跡継ぎもおらず農家を廃業されたとのことで、私は衝撃を受けました。
 
石黒 それは切ないですね。後継者不足問題はさまざまな業種で深刻化していると聞きます。身近で目の当たりにすると胸が痛みますね。
 
上野 当時の私は、飲食店を10店舗ほど展開し、生活も安定していた時期でした。しかし、その光景を見て「農家さんの役に立ちたい」という気持ちがあふれてきたんです。そこで、人材不足に悩む農業分野に向け、外国人材の紹介と就労支援の事業を始めようと決意しました。
 
石黒 それで現在の事業に至ったと。とても使命感にあふれていますね!
 
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上野 ありがとうございます。もちろん、人材不足に悩んでいる業界は農業だけではありません。特に、福祉や介護の現場では慢性的な人材不足が続いており、私も困っている現場の声を多く耳にしてきました。だからこそ、これから福祉・介護の分野にもアプローチし、より多くの現場に人材を届けたいと考えています。
 
石黒 お話をお聞きしていると、「人のために動きたい」という共通した軸を感じますね。
 
上野 そうですね。業種にはこだわらず、誰かの役に立ちたいと思っています。もちろん、ビジネスとしては利益を出すことも大切。しかし、外国人スタッフにしても、お取引先の方にしても、誰かの人生に関わる以上、どちらも幸せになるような形を追い求めていきたいですね。