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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

自然豊かな環境の中で
生きる力を育む保育園

 

“本物”に触れて育つことの大切さ

 
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岩崎 確かに、“本物”に触れる経験がなければ、“本物”の良さや価値もわからないですからね。
 
引場 おっしゃる通りです。ほかにも、太鼓演奏や日本舞踊、生け花、陶芸、草木染、英語等も活動に取り入れています。講師として、プロの太鼓指導者、江戸千家師範、池坊教授、プロバレエダンサーや外国人の英語講師等にお願いしているんです。プロ講師からの課題を毎日の日課活動に取入れ、無理せず自然と体にしみこむことを目指して活動しています。子どもたちは“本物”の文化芸術に触れることを難なく楽しそうに、受け入れて育っていきます。子どもの能力は無限です。
 
岩崎 私も子どもの頃から日本舞踊やモダンバレエなどを習っていて、そこで学んだ所作などが現在の俳優業にも生かされていると思います。ほかにも、幼稚園では外国人の先生から英語を習ったり、九九を暗記したり、百人一首を読んだりもしました。躾などもほかの幼稚園よりも厳しかったものの、すべて今の私にとってプラスになることばかりで、幼児教育の大切さを身を持って感じますね。ところで、引場代表が子どもたちを指導するうえで、大切にされていることは?
 
引場 “生きる力”とは非認知能力と言いまして、成績表や数値では表せない自立心や忍耐力、協調性や社会性・躾などの人として最も重要な“生きる力”を養うことに力を入れています。
 
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岩崎 まさに“学校では教えてくれない”ことばかりですね。
 
引場 そうですね。さらには、楽しいことばかりではなく、試練を乗り越えるための活動や発表会のドキドキする緊張感を味わうといった経験も大事だと考えています。そこで、私は発表会等の練習時の“やる気スイッチ”を押す言葉として、「お父さん、お母さんを泣かせちゃおう」という合言葉を使っています。
 
岩崎 つまり、子どもたちが全力で本気で取り組む姿によって、親御さんたちに感動を与えるということでしょうか?
 
引場 ええ。運動会や発表会では、「かわいい」と言ってもらうのではなく、「うちの子がここまでできるのか」と感激し、「すごいね!」とわが子を抱きしめ全力で褒めてもらうことを目指しています。子どもたちはこれを目標に自発的に努力をし、成功体験を積み重ね人間的に成長することができます。ステージ終了後、ある子が「口から心臓が飛び出しそうだった…でもお母さんが泣いている顔が見えて嬉しかった」と言っていました。(笑)