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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

屋根工事や建築板金も
誠実に建設業に取り組む

 

周りの人への感謝を忘れず仕事に励む

 
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タージン 樋口社長の歩みにも興味が出てきました。ご出身はどちらでしょう?
 
樋口 福岡県八女市です。地元の工業高校の自動車科で学び、卒業後は大手自動車メーカーに就職しました。ただ「一生の仕事にはできない」と感じ、型枠工事の会社に転職したんです。
 
タージン そこで型枠大工の道を選ばれた理由が気になりますね。
 
樋口 型枠大工として活躍していた父に誘われたのがきっかけでした。実際に始めてみると、想像力を働かせながら行う作業が楽しかったですね。若くして職長も務めさせていただき、やりがいもありました。
 
タージン 才能がおありだったんですよ! そこから建築板金の方向へ進まれたのは、何か転機があったのでしょうか。
 
樋口 ある現場で出会った板金工事の親方に惚れ込みまして。ぜひ修業させてほしいとお願いして弟子入りし、親方の拠点である三重県に移り住みました。実はその当時、すでに結婚していて子どももいたので人生の大きな決断でしたね。
 
タージン 勇気のいるご決断だったと思います。樋口社長の決意が感じられますよ。
 
樋口 最初は単身で移住し、1年後に「絶対に後悔させない」と宣言して家族を呼び寄せました。妻は佐賀が地元なので、よく決断してくれたと、今も本当に感謝しています。妻の支えがなかったらここまで来られなかったでしょうね。
 
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タージン とはいえ、守るものがある分いっそう修業にも打ち込めたのでは?
 
樋口 ええ、後ろは振り向けない状況なので必死に頑張りました。親方や兄弟子も熱心に指導してくださったおかげで技術や知識をどんどん吸収でき、2018年に独立を果たしたんです。家族や親方、兄弟子や後輩、みんなの支えがあってこそ、今の私があります。出会えたすべての人に感謝ですね。
 
タージン 人との縁を大切にし、周りに感謝する謙虚な姿勢が素晴らしいですよ。
 
樋口 ありがとうございます。実は型枠大工時代、若くして職長を務めて天狗になった時期もありました。そんな私に父が「現場ではいろいろな立場の人が、各持ち場で一生懸命に努力している。その人たちを見下した時点で、どんな役職についていようが、お前に先はない。とにかく、人を大事にしろ」と言ってくれたんです。その言葉が人との縁を大事にする土台になっています。