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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

多角的事業で人をつなげ
インクルーシブを推進

 

インクルーシブ社会の実現に向けた取り組み

 
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矢部 野寄代表がこれからさらに力を入れていきたい目標についても教えてください。
 
野寄 それはインクルーシブ社会の実現に向けた取り組みです。インクルーシブとは包括するという意味を持ちます。つまり、性別や人種はもちろんのこと、障がいの有無なども含めて、すべての人が分け隔てなくイキイキと生活できる社会を目指そうという考えなんですよ。
 
矢部 先ほどおっしゃっていた障がい者の方の雇用支援など、社会福祉にかかわる分野ですね。
 
野寄 そうなんです。例えば、私の母のように視力を失うなどのハンディキャップを負ってしまったとしても、視力以外はすべて健康であるという場合は多々ありますよね。実際に、母も健康で働く意欲も十分にありました。しかし、目が見えないことで制限されてしまい、意欲があるのに活躍できないとなると、どうしても心がふさぎ込んでしまいますよね。そのような理由もあって、私が展開する事業の中で障がい者の方が活躍できる場をつくろうと考えたんです。
 
矢部 確かに、ハンディキャップがあっても活躍できる場はたくさんあると思いますし、障がいがあるからといって活動を制限されてしまうのは悲しいですよね。
 
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野寄 おっしゃる通りです。そこで、障がい者の方への理解を一般に広く求めるために、視覚障がい者の方が普段どのような感覚で生活を送っているのか、障がいを持たない人々に体験してもらうイベントなども開催しました。すると、ありがたいことにさまざまな人とのつながりができ、新しい取り組みや企画を依頼される機会も増えたんです。
 
矢部 どのような取り組みを行ってこられたのか気になります。ぜひ教えてください。
 
野寄 例えば、障がい者の方のファッションショーを開催したり、車いすを利用している方が楽に着られるようなおしゃれな服をつくったりといった企画を行いました。やはりおしゃれを楽しむと、気分も上向きになりますからね。そのように、障がいのある方向けの服をつくりたいと考えているアパレル業界の方と、おしゃれを楽しみたい障がい者の方を結びつけるなど、さまざまな分野の間で橋渡しになるような活動を続けていきたいと考えています。