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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

鍛冶工事や金属加工で
ものづくりの魅力を発信

 

作業の意味を常に考えながら仕事をする

 
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鶴久 河原﨑代表がお仕事の中で大切にしていることはなんでしょうか。
 
河原﨑 私がこの業界に入りたてだった頃に、当時の親方や先輩方からいただいた教えを今も大切にしています。それは、ただ与えられた仕事をこなすだけでなく、その作業一つひとつが「なんのためにしているのか」「最終的にはどんな形になり、どんな人たちの役に立つものなのか」を常に考えながら仕事をするというものです。例えば、人に教えられたことをそのまましているだけでは、その作業が本当に正しい方法で行われているのかどうかはわかりませんよね。正しい知識を持っていれば、もし不具合があった時にも、その場ですぐに気付くことができるわけです。慣れないうちは大変ですが、これはどんな仕事にも通じることだと思います。 
 
鶴久 確かに、その作業に関する知識があるとないとでは、仕上がりの質も変わってきますよね。それに、もしかしたら間違った方法をしてしまったことで命の危険もあるかもしれないとなると、非常に重要なことだと思いますよ。建物や製作物がどんな構造をしているのかを知ったり、それがどんな意味を持つのかを考えたりするのは、音楽にも通じることですね。流行が目まぐるしく変わる音楽業界の中で、人々に長く親しまれる曲づくりをするためにはどうすれば良いのか、私も作曲をする際に一つひとつの工程について常に考えながら作業しているんです。
 
河原﨑 おっしゃるように、ものづくりに通じる部分かもしれませんね。実は、私は鶴久さんが作曲なさったチェッカーズの「夜明けのブレス」が大好きなんですよ! リリースから30年以上を経た現在でも色あせない名曲だと思います。
 
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鶴久 そう言っていただけると嬉しいですね! おかげさまで、今も多くのファンの方がカラオケで歌ってくださっています。まさに私は、流行を取り入れた個性的な楽曲よりも、まるで老舗の和菓子店がつくるお菓子のような、シンプルな味なのに飽きることなく、長く愛される音楽づくりを理想としているんですよ。
 
河原﨑 そのお考えは、私もとても共感します。そういえば、昨年2022年にリリースされたアイドルグループSTU48の「花は誰のもの?」も鶴久さんが作曲なさったんですよね。どこか懐かしさを感じるようで、何度聞いても心に響く曲だと感じました。
 
鶴久 ありがとうございます。実際にあの曲は、昨年の年間を通してロングセラーになった作品なんですよ。STU48にとっても一番のヒット曲となり、彼女たちの大きな自信にもなったと聞いています。そのようにファンに長く愛される曲をつくり、若く才能あるアイドルたちが活躍する手助けとなれたことは、私も非常に嬉しいですね。きっと、河原﨑代表が手がけた建物や製品も、長きにわたって多くの人に親しまれているのではないかと思いますよ。