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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

伝統の技術と最新設備で 顧客の車の傷を徹底修復
有限会社矢嶋自動車ボデー 代表取締役 矢嶋一隆

 
プロフィール 群馬県出身。大学を卒業後、広島や静岡、埼玉で修業を積み、最新の鈑金塗装技術を習得する。27歳で実家の(有)矢嶋自動車ボデーに戻り、たたき上げの職人である父のもとで技術を磨き上げた。事業を継承した後、「確かな技術と最新設備の融合」の使命感を胸に、AIを活用した最新設備やSDGsの一環として水性塗料を導入するなど、設備面も続々と強化。創業50年という歴史に新たなページを刻んでいる。【ホームページ
 
 
 
SDGsや脱炭素の意識が加速し、100年に1度の大変革が訪れているといわれる自動車業界。車の製造技術も高度化する中、「修理する側も、高いレベルを持たねばならない」と話すのが、鈑金塗装を手がける有限会社矢嶋自動車ボデーの矢嶋一隆代表取締役だ。創業50年という歴史に甘んじることなく、AI機器や水性塗料など最先端の設備・材料を積極に導入しているという矢嶋社長に、その詳細をうかがった。
 
 
 

AI機器も活用して事故車を中心に修復

 
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インタビュアー 鎮西寿々歌(タレント)
鎮西 群馬県富岡市にある鈑金塗装会社、有限会社矢嶋自動車ボデーの工場にお邪魔しています。とても広々として、明るい雰囲気ですね。あ! あの機械で持ち上げられているのが修理中の車ですか。車を裏側から見るのは初めてですよ。
 
矢嶋 弊社は主に、事故などで破損した車の修理を手がけています。この車も追突されたものでしてね。車体の背骨にあたるフレームに歪みが出ているので、これから直すところなんです。
 
鎮西 え、この車って歪んでいるんですか? 見た目じゃ全然わからないなぁ。それに、衝撃を受けた箇所だけが壊れるわけではないんですね。
 
矢嶋 おっしゃる通りで、衝撃が全体に波及していきますからね。ですから車体を分解し、下地の部分から徹底して修理します。外側から見えない下地部分、この土台が車の安全面で最も大事なんですよ。
 
鎮西 人の命に関わる車の安全性に対して、徹底してこだわっているのが伝わります。
 
矢嶋 弊社は複数の大手国産車メーカーの高い安全基準をクリアしていますし、AI機器も活用しています。私たちのような規模で、ここまで取り組んでいる会社はそう多くないと思いますよ。