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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

自分らしく自立できる
高齢者向け住宅を実現

 

その人がその人らしく生活できる居住空間

 
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石黒 知識不足ですみません。サービス付き高齢者向け住宅というのは、どのようなものなのでしょう。老人ホームとは違うんですよね。
 
大野 はい、利用者様に対して自由な自立を促すことがコンセプトなので、介護を目的としている老人ホームなどの高齢者施設とは異なりますね。スケジュールは組まず、決まっているのは食事の時間と門限だけで、それ以外はそれぞれ好きなように過ごしていただいています。元気なら、外出も外泊もOKなんですよ。
 
石黒 学生寮みたいですね! 高齢者の一人暮らしだと本人も家族も不安だけど、見守ってもらいながら生活できるなら安心だなぁ。
 
大野 ここでは24時間、夜間帯も必ずスタッフが常駐しているので、何かあってもすぐに駆け付けられるんです。
 
石黒 「自由な自立を促す」というコンセプトに、とても興味があります。実は私の祖母は晩年、グループホームに入っていたんです。当時は、とにかく大好きな祖母に辛い思いや不自由さを感じてほしくないという一心で、かなり過保護でした。「足が痛い」と言えば、すぐに車椅子を買うなど、できないことは何でもやってあげたい気持ちが強くて。でも、今思うと、別の接し方をしていたらまた何か違っていたのかなと思います。何でもやってあげることは必ずしも本人のためにはならないですよね。少しでもできることがあれば自分でどんどんやらないと、できなくなってしまうかもしれませんし。
 
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大野 石黒さんのお気持ち、よくわかります。家族ってそういうものだと思います。
 
石黒 こうして時間が経ってから、ようやく気付きました。できることを伸ばしてあげられたらよかったなと少し後悔しています。
 
大野 実際に利用者様の中には、気持ちに張りが出て表情が明るくなったり、入所時は車椅子だったのに今は手押し車につかまって歩いたり、糖尿病の症状が改善した方もいらっしゃるんですよ。
 
石黒 確かに、周りで頑張っている人を見れば自分も頑張ろうと思えますよね。気持ちからどんどん元気になりそう。
 
大野 そういう方々を見ていると、楽しくみんなで助け合って生活することが、プラスに働いていることを実感します。もちろん、安心して過ごしていただくためにもスタッフのサポート体制には万全を期していますよ。