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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

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偶然もチャンスも行動なくしては訪れず

 
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水野 三井CEOとお話をしていると、何だかポジティブになれますね。
 
三井 常に、「何があってもうまくいくんじゃない?」という思考なんですよ(笑)。スタンフォード大学大学院教育学研究科に在籍する教育心理学者で、キャリア論を専門にしているジョン・D・クルンボルツ名誉教授が提唱する、「プランド・ハップンスタンス理論」をご存じですか? 日本語では、「計画された偶発性理論」といい、キャリアの8割が「偶然」の出来事によって形成されるという理論です。そして、その偶然のチャンスを掴むスキルとして、「好奇心」「継続力」「楽観性」「思考の柔軟性」「冒険心」が定義されています。
 
水野 そのスキルがあると、仕事にもポジティブに取り組めるということですね。「仕事が楽しくない」と思う人は、その理論とは真逆の考え方をしているんだと思います。やらされているまま仕事をするから、経験したぶんのスキルは得るけど、自分で進む力がないので、その成果や経験が次につながらないんじゃないでしょうか。
 
三井 おっしゃる通りで、仕事を「やらされるもの」ではなく、「チャンス」と捉えることが大事ですね。そうすると楽しんで取り組めますし、それが評価につながり、さらに多くのチャンスを与えてもらえます。
 
水野 私の場合テレビ番組の『王様のブランチ』や『筋肉番付』がまさにそのチャンスでした。そのお仕事を楽しんだ結果、周囲に喜んでもらえて、今の私の土台になっているんです。楽しんで取り組むと次のドアが、いい方向に開けていくんですよね。そのためにも、チャンスに対するアンテナを常に張っておかなければとも思います。
 
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三井 受信に加えて、発信することも大事ですね。私が現在の業種で起業したのは、ありがたいことに周囲の方が必要としてくれたからです。ただ、そこに至るまでに、私はいろんな方に話をしていたんですよ。「上司として部下を、仕事を通じて幸せにすることに生きる意味を見出すほど、喜びを感じる」とね。
 
水野 自分のやりたいことと周囲から求められることを一致させるには、やっぱり自分から発信することが重要なんですね! お世話になった方から、「何もない島に船は立ち寄らない」と言われたことを思い出します。「救難信号を出さなきゃ救援は来ない。もし来たとしても、それは奇跡だ。奇跡を待つのなら何もしなくていい」という意味で、まさに三井CEOのおっしゃる通りだと思います。