水野　最近は中小企業の間でも働き方改革が進められるなど、「豊かな人生を送ろう」という社会意識が広まっていますよね。
 
三井　人生の活動時間の半分は仕事に費やされますから、仕事が楽しいと人生はより豊かになります。その意味で、私たちが少しでも幸せな人生づくりのサポートができれば嬉しいです。でも、実は私、「ワークライフバランス」という言葉が嫌いなんです（笑）。
 
水野　え、それは衝撃的ですね！
 
三井　長時間労働は絶対にダメですよ！　心身の健康を害しますからね。ただ、ワークとライフを分けるような言葉に納得がいかないんですよ。この言葉のおかげで、ワークとライフを分けようとする人が多いんです。そうは言っても、仕事もライフの一部であり、切り離せるものではありません。仕事が忙しいときにプライベートをどうするか、プライベートが忙しいときに仕事をどうするか。それを調整する力が本来必要なんだと思います。
 
水野　確かに！　ワークとライフを切り離して考える人は、現状の仕事を楽しめていないんじゃないかな。だから時間で区切りをつけたくなるんですよ。やはり、仕事自体をもっと楽しく、前向きに取り組めるようにならなきゃですね。
 
三井　最近とある社長に「三井さんは段ボール詰めの作業でも楽しんでやりそうだよね」って言われたんですよ。人より速く、一個でも多く詰めようとか考えて楽しむだろうなと、自分でも思いましたね（笑）。
 
水野　そういう楽しみ方、すごく共感します。自分の中で目標を持って、クリアしていくんですよね。
 
三井　そうそう、会社や部署、チームの目標を達成するのとは別に、自分だけのミッションを設定するんです。
 
水野　それは困難な壁の乗り越え方にも通じそうです。