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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

建設業界一筋の実力派
適材適所でより効率的に

 

一人ひとりに合ったポジションを与える

 
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山本 建築の職人さんは若くして独立する方が多いですよね。でも、20歳というのは驚きました。
 
高村 「この子が親方で大丈夫か」という目で見られたことはありますよ。でも、現場の実力で信用を築いていくのが建築の仕事ですからね。若いうちに親方になり、様々な現場を経験することができたおかげで、豊富な経験と職人同士のつながりをつくることができました。
 
山本 法人化を果たし次のステップに進まれて、あらためてお仕事について感じたことや気付いたことがあれば、ぜひ教えてください。
 
高村 仕事というのは決して1人ではできないものだということです。私たちの仕事は、職人同士でチームを組まなければ始まりません。また、職人はそれぞれ考え方や得意な仕事が異なるので、一人ひとりに合った仕事を与える必要があるんですよ。バレーボールでも、アタックしたがる選手ばかりそろえてもいいチームにはならないですよね。
 
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山本 まさに高村社長のおっしゃる通りですね。アタックが得意な選手だけ集めても、トスを上げる選手がいなければ試合で勝つことはできません。適材適所で選手を使うからこそ、やがて立場が実力を伸ばしてくれる。それは職人の世界もバレーボールの世界も同じですよ。ただ職人の仕事も機械化が進み、以前とは変わってきたのではないでしょうか。
 
高村 鉄筋の工事は、今でも職人の手作業がほとんどなんですよ。だから現場では常に準備を怠らず、4手5手先の作業を読み、少しでも効率よく正確に鉄筋を組んでいく必要があることに変わりはありません。準備や段取りが仕事の7割を占めるので、それができないと仕上がりや利益も大きく変わってくるんです。
 
山本 鉄筋のお仕事というのは奥が深いんですね。でも、高村社長はその世界で長年にわたり実績を残してきた。それが信用を生み、現在の立場を築くことにつながったのでしょう。ところで、若手の育成についてはどのように取り組んでいらっしゃるのですか。
 
高村 今の時代は、頭ごなしに叱るような教育は通用しません。「間違ってもいいからやってみろ」と仕事を任せると頑張ってくれる。職人の世界は現場をこなせばこなすほど技術を身に付けることができるので、いかに達成感を与えながらやりがいを感じてもらうかに気を配りますね。