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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

住宅工事を取りまとめ
夢の家を叶える現場監督

 

ハウスメーカーで学んだお客様管理

 
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宮地 ゼネコンとハウスメーカーには、どのような違いがありましたか?
 
井原 職場の雰囲気も、従業員の言葉づかいも全く違いましたね。というのも、ゼネコンは国や県がお客様ですが、ハウスメーカーは個人のお客様と直接お会いするので、より接客を重視しているんです。
 
宮地 ハウスメーカーでは建築の知識と技術に加えて、接客術も学ばれたわけですね。
 
井原 研修制度がしっかりしていて、入社時はもちろん、役職が上がるたびに、みっちりと指導していただきましたね。朝礼でも課題図書の感想をみんなの前で発表するなど、伝える力を伸ばしてもらいました。
 
宮地 確かに井原代表のお話って理路整然としていますよね。井原代表みたいにわかりやすく話をしてもらえたら、お客さんも絶対安心されると思います!
 
井原 そんなふうに言っていただけるなんて光栄です。ちなみに、ハウスメーカーで学んだことはもう1つあります。それは「お客様管理」という考え方です。現場監督の仕事には、工程管理、品質管理、安全管理、原価管理という4つの大きな柱がありますが、それに加えてお客様に対してのフォローもしっかり行わなければならないと学びました。
 
宮地 お客様管理とは具体的にどのような取り組みを指すんでしょう?
 
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井原 お客様の理想と建築の現実をすりあわせていく作業ですね。住宅の購入は多くの方にとって一生に1度の大きな買い物ですから、お客様ご自身で素材から建築方法まで、詳しく調べられている場合が多いんです。だから「柱はこの素材、壁はこの素材でお願いします」と理想をつめ込んだオーダーをされるんですよ。しかし、何にでも長所があれば短所がありますし、またいい素材同士でも組み合わせ方次第では不具合が出てくることもありますから、そういった部分をしっかりとご説明するんです。こちらの都合でお客様を納得させようとするのではなく、お客様の理想を最大限実現させるための提案を心がけています。
 
宮地 理想を全部つめ込んだからといって、最高の家になるわけではないんですね。でもそれを理解していただくのは難しそうだなぁ。
 
井原 だからこそ、私は何度もお客様と打ち合わせをさせてもらい、常にコミュニケーションを図るようにしています。するとお客様が一番何にこだわりを持たれているかもわかりますから、さらに理想に近づけるための提案もできるようになるんです。
 
宮地 その積み重ねがお客さんとの信頼関係にもつながっていくんですね。