宝塚を愛する書家による
感性を育む書道教室
手書きの良さ、お手紙の大切さ

八ツ田 そうなんです! 宝塚のお手紙文化は、私が宝塚に楽しく通わせていただける理由の一つ。子どもたちにも「先生と一緒にお手紙を書いてみよう」と提案し、私の贔屓のジェンヌさんにお手紙を書いてもらうこともあります(笑)。手紙を書くにはたくさんの課題があり、それを乗り越えることが子どもたちの情操教育にも役立っていると思うのです。
麻乃 最近では生活の中でもメールやメッセージアプリでのやり取りが主流になり、手紙を書くことは機会が少なくなりましたよね。
八ツ田 手紙を書く機会は本当に減ってしまいましたが、手紙には人として大切にしたいことが詰まっています。相手を思いながら言葉を選び、丁寧に書き上げる心とマナーを身についていなければ書けませんし、筆で書くとなると相当な技量が必要です。私がジェンヌさんへのお手紙を書く際、ここぞというときは「巻紙」に筆で書くこともあります。巻紙は最上位とされる格式あるお手紙の形式なんですよ。
麻乃 巻紙ですか! 受け取ったら驚いてしまいそうですが、なんだか特別感がありますよね。心を込めて書いてくださったことが伝わると、タカラジェンヌも嬉しいと思いますよ。

八ツ田代表が書いた巻紙の手紙を前に
麻乃 相手を思い、喜んでもらえるようなお手紙を書く。子どもたちも、字がきれいになるだけでなく、相手を思いやる心や言葉遣いも身に付くでしょうし、一生の宝になるのではないでしょうか。八ツ田代表ならではの書道教育ですね。
八ツ田 デジタル時代だからこそ、丁寧に心を込めた“手書き”が、相手の心に届けてくれる特別な価値や感動を伝え続けていきたいと思っています。
麻乃 素晴らしいです。宝塚と書道、その両方を通して育まれる感性に、とても感動いたしました。八ツ田代表の明るいお人柄に人が集まってくるというのもとてもわかります。