インタビュアー 畑山隆則(元ボクシング世界王者)
宮川 私をはじめとする歯科技工士たちが、歯科医院で治療に用いる被せ物や入れ歯といった歯科技工物を製作しています。当技工所はもともと父親が開業したもので、私は2代目になります。青森山田高校を卒業後、専門学校に進学し、その後、父のもとで働き始めて、父の逝去に伴い2022年に私が代表になりました。
畑山 おお、青森山田高校! 私の母校です。
宮川 畑山さんは、偉大な先輩です。私は、情報処理科を卒業しました。
畑山 出身科まで一緒だ。なんだか嬉しいなぁ。私はボクシングでしたが、宮川代表は歯科技工士の道へ進まれたのですね。
宮川 私の妹も同じく同校の情報処理科を卒業して、一緒に父の後を継いでいます。当技工所の特徴として挙げられるのが、全国的にもまだ珍しいドイツ製のCAD/CAMシステムを導入している点です。最新のデジタル技術を用いて歯科技工物を製作するシステムで、さまざまな利点があるんですよ。これを活用するのには高校時代に学んだ情報処理の知識が、活きていると思います。
畑山 デジタル技術を用いて歯科技工物を製作しているわけだ。歯医者の被せ物といえば、型を取って製作するイメージでしたが、デジタルだと製作過程も異なるんでしょうね。利点について教えていただけますか。
先代の宮川善之助氏
畑山 確かにカメラ撮影だけで済むというのは、画期的なシステムだなぁ。
宮川 利点は、ほかにもあります。CAD/CAMシステムで製作する歯科技工物をCAD/CAM冠といい、プラスチックとセラミックを合わせてつくる白色の素材が材料となります。しかもCAD/CAM冠は保険適用です。以前の保険診療では銀歯しか選択肢がなかったのですが、見た目にも美しい白い歯科技工物を、費用負担を抑えて装着できるようになりました。