
インタビュアー T-岡田(野球解説者)
田中 自閉スペクトラム症やADHDなど、神経発達症の理解と支援を広げるための活動を行っています。これは従来“発達障がい”として知られてきた症状をより幅広く捉えた新しい診断名で、知的発達症や、いわゆるASD、注意欠如多動症などが含まれます。ヒカリエネクストでは、発達障がいのお子さんや、発達障がいの傾向がみられるお子さんの保護者の方を対象に、プラットフォームの運営などさまざまな事業を展開しているんです。
T-岡田 子どもや保護者の方が抱える課題に正面から向き合う素晴らしい取り組みですね。プラットフォームの内容も詳しく教えてください。
田中 発達障がいの子を抱える保護者さんが、公認心理師や社会福祉士、言語聴覚士、臨床心理士、元特別支援の教諭などの専門家さんたちと気軽につながり、活発な交流と学びのきっかけが生まれる場にしていこうと考えています。どんな悩みがあっても受け止めてくれる休める場所、優しい停留所にしたいという思いで、「カラフルステーション」と名付けました。また、保護者同士のおしゃべり相談会や専門家のセミナーに参加できる会員制の「カラフルプラス」もスタートしています。こういった活動を広めるため、クラウドファンディングも始めました。

田中 私自身、長女が2歳のときに軽度知的障がいを伴うASDと診断を受けました。その頃は仕事と療育の両立でかなり疲れ切ってしまっていたんです。そんなときに、同じような境遇のお母さんたちと話す機会があり、「ああ、自分だけじゃないんだ」と感じられたのも大きな経験でした。そこから保護者を支える仕組みが今すぐ必要だと気付き、私にできることを形にしていこうと決意しました。