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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

ネット技術でAI支援 中小企業の業務効率化
株式会社クロセア 代表取締役 押尾弘

 
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インタビュアー 矢部美穂(タレント)
矢部 横浜市を拠点に、ネットワーク保守と生成AI支援というユニークな事業を展開する株式会社クロセアさん。押尾社長は、19年間インフラの最前線で活躍されてきたそうですね。
 
押尾 前職では12年間、企業向け電話交換機であるPBXの構築や保守に携わってきました。 2018年に独立してからも、前職の会社とは業務提携で良好な関係を続けています。病院や官公庁、一般企業様などに対して、細かいことでもお客様のお困りごとに応える御用聞きの姿勢が身につきました。お客様の身近な相談役になる中で、IT全般のご相談が増え、AI活用についても最近需要が多くなってきており、ご要望にお応えしています。
 
矢部 それにしても、AIって本当に便利で身近になったなと思う一方で、私はまだ「信用しても大丈夫かな?」と不安に思う気持ちもあるんです。
 
押尾 多くの方が矢部さんと同じような不安をお持ちです。ですから、私はまずセキュリティのリスクからお話しするようにしています。AIというと便利な点が注目されます。しかし、それよりもまずは、安全に使うための知識が大前提だと私は考えています。
 
矢部 なるほど、安全に使うことが第一歩なのですね。具体的にどのような危険があるのでしょうか。
 
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押尾 多くの方が使う無料版のAIツールは、使い方を誤ると情報漏洩につながる危険があります。例えば、社内の機密情報が含まれる文書を要約させると、その情報がAIの学習用として外部サーバーに送信されてしまいます。これは、サイトに写真をアップロードするのと同じ仕組みで、自社の重要な情報を自ら外部に渡している状態にあたります。
 
矢部 知らないうちに情報が漏れてしまうと考えると、心配になります。
 
押尾 実際に海外の大手メーカーで、技術者が入力した設計情報が外部に流出した事例も報告されています。対策として、入力情報を学習から除外する設定が可能な、セキュリティのしっかりした有料プランを使うことが有効です。ただ、多くの中小企業の皆さんにとっては、コスト面でのハードルもさることながら、「そもそも、どのツールを選べばいいの?」という点で悩まれてしまうことが多いようです。