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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

頼れるかかりつけ助産師 継続的に育児まで支援!
出張さんばステーション聖護院 海(まある)助産所 助産師 宮川友美

 
プロフィール 大阪府出身。看護師専門学校、助産師専門学校で学び、助産師資格を取得。総合病院勤務を経て出張助産業務をスタートした。2015年には8府県12の助産院が参画し、出張さんばステーションを発足。2021年、出張さんばステーション聖護院 海助産所を開設した。妊娠から産後、育児にかけて継続的に母子をサポートし、妊婦健診・相談や分娩、産前産後ケア、育児支援などをマンツーマンで行っている。
 
 
 
900人以上の赤ちゃんを取り上げてきたという助産師の宮川友美氏。出張さんばステーション聖護院 海(まある)助産所で、多くの女性とその家族を支えている。一番の特徴は、妊娠期から育児期まで長期にわたり母子をサポートしている点だ。昔ながらの“産婆さん”のようなこの対応は、病院では難しい。「一期一会でのサポートはしない」という逆説的な言い方には、本当の意味で親身に末永く寄り添う覚悟が込められている。
 
 
 

“産婆さん”を目指し出張助産業を開業

 
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インタビュアー 石黒彩 (元モーニング娘。)
石黒 京都市左京区の「出張さんばステーション聖護院 海助産所」で助産師として活動されている宮川さん。私自身も3人出産していますので、助産師さんの存在は本当に心強いです。まずは、助産師を志されたきっかけを教えていただけますか?
 
宮川 高校時代に「人と関わる仕事がしたい」と思い、看護師に憧れました。その後、助産師という専門職があることを知り、命の誕生に立ち会えることに強く惹かれたんです。看護師専門学校で3年、助産師専門学校で1年学び、総合病院に勤めてさまざまな出産をサポートしてきました。
 
石黒 病院で数多くの出産に立ち会われた経験が、今の活動につながっているのですね。そこからあえて独立され、地域に密着した出張型を選ばれたのは、どのような思いがあったのでしょう。
 
宮川 病院では、初めて会った方の大切な赤ちゃんを取り上げることがほとんどでした。翌日にお母さんの顔を見ても、「私が赤ちゃんを取り上げたっけ?」と実感が伴わないこともしばしば。そうした中で、だんだんと違和感を覚えるようになったんです。
 
石黒 妊婦さんや赤ちゃんに寄り添いたいという思いから、いわゆる昔ながらの産婆さんのスタイルを目指すようになったと。
 
宮川 はい。産前から産後にかけ、もっと継続的にお母さん、そして赤ちゃんを支えたい気持ちが高まり、私自身の出産を機に出張助産業を始めました。