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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

150年もの歴史を誇る
地域密着のクリニック

 

地域のかかりつけ医の利点とその魅力

 
長い歴史を誇る地域のかかりつけ医
長い歴史を誇る地域のかかりつけ医
石黒 地域に根差したかかりつけ医ということは、やはり高齢者の方から小さなお子さんまで、来院される患者さんは年齢も幅広いのでしょうか。
 
髙木 確かに患者様の年齢層は幅広いですね。ただ、当院では中学生以上の方を対象に診察をしているんです。一昔前までは小さいお子さんも診察していたものの、小さなお子さんの病状は、慎重な判断が求められるケースも多々あります。ですから、小児科に関しては、専門医の方にお任せするようにしているんですよ。最近では、それぞれの専門分野に特化した医療技術がどんどん進歩しています。ですから、専門医療機関や高次医療機関とも連携し、症状によってはすぐに専門医を紹介できるような体制を整えています。
 
石黒 その中で、髙木先生が専門となさっているのが、先ほどおっしゃっていた循環器系の診療なんですね。
 
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髙木 そうですね。心臓疾患や不整脈、動悸が激しいとか胸が苦しいといった症状でお困りの方を診察するケースが多いです。ただ、中には身体的な不調だけでなく、不安感などの精神的な原因によるものも少なくありません。そこで、心療内科的な分野の知識を得たり、勉強したりもしているんですよ。当院は、基本的には地域密着型の診療所ですから、最先端の医療を導入するのがなかなか難しいのが現状です。それでも、かかりつけ医としてできる限りの診療は行いたいですからね。
 
石黒 最近では大きな病院も増えてきていて、地域の医院や診療所ではなく、直接そちらに行くという人もよく見受けられます。でも、大きな総合病院などでは、高度な医療を受けられる反面、患者さんの数も多く、待ち時間も非常に長いイメージがありますよね。それに、ちょっとした困りごとなどはあまり親身に相談に乗っていただけない印象もあります。ですから、私や子どもたちは普段、家の近所にある小さめの診療所で診てもらうことが多いんですよ。
 
髙木 それはとても良いことだと思いますね。もちろん、緊急性の高い症状の患者様や、最先端の医療を受けたいという方など、大きな病院で受診するほうが好ましい場合はあります。ただ、ご自身の身近な場所にかかりつけ医を一つ持っていると、とてもスムーズに専門的な医療を受けられる場合も多いんですよ。というのも、かかりつけ医は普段からその患者様の通常の状態を把握していますから、高次医療機関やそれぞれの専門医に紹介する際に、どのような経緯で現在の症状になったのかを説明しやすいですし、信頼の置ける専門医も紹介できるんです。