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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

時代と共に進化し続ける
大道具・舞台美術製作

 

新たな事業を発足し、全体の業務を効率化

 
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矢部 ご自身が大変なご経験をなさったからこそ、スタッフさんを大切にしたいという強い思いがあったわけですか。
 
村岡 そうなんです。そうした活動とは別に、新たに弊社のグループ企業としてDN2(ディーエヌツー)という企画・制作事業を行う会社も立ち上げたんですよ。これは、新たに事業を立ち上げたいという仲間内から相談を受けたことで、私がその起業をバックアップしたんです。
 
矢部 お仲間の起業も後押しなさったんですか! 村岡社長はスタッフさんからすると、本当に頼もしい存在でしょうね。DN2さんではどのような業務を行っているんですか?
 
村岡 番組やイベントなどの企画をはじめ、Webで配信する動画や映像制作までを手がけています。また、製作支援事業部という部署を設け、弊社のような美術会社の製作支援や、現場での施工や撤去を請け負う部署があります。これにより、番組やイベント制作にかかわるさまざまな業務を、グループ内でワンストップで行えるようになりました。また、事業を分けたことによって、それぞれの業務時間も分散でき、各業務にかかる負担も大きく軽減できました。以前は、セットの組み立てから現場への運搬などをすべて行わなければならないなど、スタッフ一人ひとりにかかる負担が大きいことがこの業界では付き物だったんです。そこを解消できたのは、大きいですね。
 
矢部 なるほど。村岡社長がかつて経験されてきたように、大道具の製作から機材の運搬や設置まですべてこなそうとすると、定められた業務時間内を超過する可能性もあったんですね。
 
村岡 おっしゃる通りです。でも、こうして業務を分担することで効率化も図られ、スタッフたちの働き方の改善にもつながったので、非常に良い結果になったと思います。それともう一つ、ここ10年、以前このインタビュー受けた後の変化としては、社内でD-group Print Service(ディーグループプリントサービス)というサービスを始めました。
 
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矢部 そちらでは、どんな事業をしてらっしゃるんですか?
 
村岡 それまで外部に依頼していた印刷関係の物を内製化することでよりスピーディに仕事を請け負っています。パネルやポスターをはじめ、ステッカーやイベントスタッフのTシャツの製作も行っていましてね。昨年2020年には、弊社の設立15周年を記念したTシャツもつくったんですよ! また、最近ではディーストライクという会社を立ち上げ工場や現場で使う道具や資材の販売もはじめました。これまでの長いキャリアで携わってきた協力会社を、そういった形でよりバックアップできればなと考えています。