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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

新たな社是【心で運転】
を胸に事故を半減!

 

【心で運転】を社是として

 
社是に則り、安心・安全な運転を徹底している
社是に則り、安心・安全な運転を徹底している
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スタッフがイキイキと働ける労働環境づくりにも尽力
水野 2代目である田村社長は、先代が培ってきた基本方針を守りつつ、社内の雰囲気づくりから着手されてきたと。その他には、どのような社内改革を試みましたか。
 
田村 各ドライバーの運転技術は上級者レベルだった一方、残念ながら事故率が下がらず、頭を悩ましていました。考え抜いた結果、スタッフの働く意識やメンタル面に何かしらの事情があるのではないかと推測しましてね。そこで、【心で運転】という言葉を社是として新たに掲げ、ユニフォームの右胸にもその言葉を入れるようにしたんです。すると少しずつ事故が減り、今では大きな事故はほぼゼロの状態になりました。
 
水野 それは興味深い! 確かに心理面は車の運転に影響しますよね。とてもシンプルですが奥深い社是だと思います。
 
田村 最初は多くの企業様で掲げているように3~5つくらいの社是を考えていました。しかし、それでは毎朝時間のないドライバーは誰も見向きしないだろうと思い、1ヶ月ほどかけてフレーズを削ぎ落しに削ぎ落し、最終的に【心で運転】の一言になりました。シンプルがゆえにドライバー自身が【心で運転】とはどのようなことなのか? と、自ら考えることになり、その結果が事故抑制につながったんだと思います。荷主様の大切な商品と、想いを運んでいるという気持ちを大事にする。そして、スタッフ自身の安全を守る意味でも、この理念を共有しているんです。
 
水野 言葉の持つ力、いわば言霊が感じられる社是ですよね。私も含めて、感銘を受ける方は多いのではないでしょうか。ビジネス関係の書物の情報などを参考にしたのですか?
 
田村 いいえ。ビジネス本を読み漁った時期はありました。でも、私には向かなかったみたいですね(笑)。私は歴史好きで、昔の軍師や武将にまつわる本をよく読んでいます。岐路に立ったときには、あの武将だったらどう判断して行動するだろうと想像しながら経営判断に役立てていますね。
 
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水野 なるほど、田村社長は現代の武将ですね。確かにそういうイメージがあります(笑)。他に労働環境の改善などにも取り組んでいるそうですね。
 
田村 はい。労働時間など働き方改革に、スタッフ目線で取り組んでいます。弊社はスタッフだけでなく、世間の方々からホワイト企業と見られることを目指しておりますので、労働時間を短縮しても給与は下げないなど、働きやすい環境づくりを進めながら会社を運営しています。また、一般社団法人日本海事協会が認証実施機関として運営する、働きやすい職場を認証する制度、「ホワイト経営認証」も申請中です。