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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

エアコンクリーニングで 
地域の見守りにも貢献!

 

“御用聞き”として地域を見守りたい

 
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狩野 なるほど。その電気工事の経験が、現在の仕事にも活きているわけですね。
 
村上 そうなんです。現在の仕事を始めた当初は、まずお客様からの信頼を得ることに力を入れました。京都は古くから地域の密接なつながりを大切にする慣習があります。いわゆる“町の電器屋さん”も根強く残っていて、地域の方々、特に高齢者は大手の家電量販店よりも、昔ながらの電器屋さんを利用していました。そこで私は、地域の方々に信頼していただくため、「出張費も見積料も無料」と書いたチラシを1万枚も配ったんです。
 
狩野 チラシ配りなどの地道な活動で、次第に地域の方々からの信頼を得られてきたんでしょうね。開業当時の印象に残っているお仕事のエピソードがあれば、ぜひお聞きしたいです。
 
村上 ある高齢者のお客様から、「部屋の電球が切れたので交換してほしい」という連絡がありました。すぐに電球を交換し、私が「何か困ったことがあれば、また連絡してください」と言って帰ると、また数日後に「トイレを和式から洋式に変えたい」とご連絡があったんです。そこで私は、これまでの仕事の中でご縁のあった協力業者と共に、そのご要望をかなえたんですよ。
 
狩野 それまでに培った業者さんとのつながりが活きたんですね。その後、どうなったんでしょう?
 
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村上 その後も何度かお邪魔して、お茶をいただきながら1時間もおしゃべりしたこともあります。そうしていくうちに、そのお客様は私を信頼してくださり、何でも相談していただけるようになりました。それからも玄関をリフォームするなど、家のほぼ全体の改装まで手がけるようになったんです。ありがたいことに、現在もお付き合いが続いているんですよ。
 
狩野 素晴らしいですね。そんな風にお客さんと長いお付き合いができるのも、家電修理だけでなく、お客さんの要望にできる限り応えようとする、村上代表の誠実さゆえだと思いますよ。ところで、現在はエアコンクリーニングを中心業務としていらっしゃいますね。こちらはどのような経緯で始められたんですか?
 
村上 あるとき、お客様から「エアコンのクリーニングはやってないか」とお問い合わせがあったんです。当時はまだエアコンクリーニングが一般的ではない時代で、性能が低下したエアコンは買い替えるか、メーカーに修理してもらうしかありませんでした。しかし、それではお客様も不便ですよね。そこで私は、エアコンを製造している大手電機メーカーに出向き、クリーニングのノウハウを身に付けたんです。そのノウハウを駆使し、知人の会社のエアコンを無料でクリーニングしたところ、とても喜んでもらえました。それをきっかけに本格的に業務として開始したんです。