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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

柔軟な発想と高い技術で
幅広い金物を製作・販売

 

まず「どうしたらできるだろう」と考える

 
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畑山 経営を継いでから3年で会社を立て直したのはすごいですね! どのような取り組みをなさったんですか?
 
鵜飼 そのときはとにかく必死で頑張りました。できることは何でもしようと思い、ひたすら泥臭い営業を重ねたんです。当時からインターネットが普及してきていて、検索すると大阪近隣の建設業者さんがたくさん見つかりました。業者さんを見つけるたびに連絡を取り続け、次第に良い関係を築きあげながら、取引先を増やしていったんです。そこで得た多くの縁が、現在の経営にも結び付いています。本当に、たくさんの素敵な出会いに恵まれたことには感謝ですね。
 
畑山 まさに体育会系だ(笑)。積極的につながりをつくろうと行動する、その地道な努力が実を結んだわけですね。それでは、ウカイさんが手がけていらっしゃる業務内容についても、詳しく教えてください。
 
鵜飼 はい。弊社では建築金物の製作が中心です。でも、建設業界向けだけでなく、店舗や病院、住宅向けのインテリアまで、鉄製品や金物を幅広く取り扱っています。実は、従来は建築金物だけしか取り扱っていませんでした。しかし、私が経営を担うようになってからは、スポーツ業界向けの製品も製作・販売しています。
 
畑山 なるほど。新しい分野の製品も手がけるようになったわけですか。スポーツ業界向けと言うと、具体的にはどのような製品なんでしょう?
 
鵜飼 野球の練習で使用する防球ネットなどですね。特に注力したのは、従来品よりも大きく頑丈であること。そして、網が袋状になっていて、外野からホームへの送球のときにもボールが散らばることなく集められる利点があります。実はこの製品は、ある高校野球部の監督からご要望を聞いて製作したものなんですよ。実際の現場の要望に即した製品は、大手のスポーツ用品メーカーでも製作していなかったんです。
 
畑山 そのような需要があっても、大手メーカーではつくらないんですか?
 
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鵜飼 大手では企画から実際に商品化されるまで数々のハードルがありますし、簡単には製作できません。問い合わせても「そのような製品はありません」で終わってしまいます。しかし、弊社はお客様のオーダーに対して、まず「どうしたらできるだろう」と考えるんです。できませんと断るのは簡単です。でも、それではお客様が弊社に依頼した意味がありません。そこで、もし難しいのであればほかにどんな手があるのか、お客様と一緒に考えながら解決していくんです。もちろん、お客様のご要望に応えるための技術にも自信を持っていますよ。
 
畑山 大手メーカーでは取り扱わない製品もオーダーメイドで対応できる、そのフットワークの軽さはさすがですね! 要望に対して柔軟に、そして真剣に考えてくれるのも、顧客にとってはとても心強いと思います。