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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

職人魂がつくり上げる 
高品質なアルミ鋳物

 

存在感のある「プレミアム富士ハンガー」

 
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真夏には40℃を超えるという工場内
矢部 どんな場所に使われているのか、ぜひ教えてください。
 
田中 東京都八王子市にある高尾山の山道や、お台場、神奈川県横浜市のみなとみらいに設置されている街灯のカバーなどですね。この他、テーマパークなどでも弊社の街灯カバーが使われています。珍しいところでは鉄道車両を保護するバンパーを製作し、今日も、それを取り付けた電車が線路の上を走っているんですよ。
 
矢部 軽くて耐久性も高いアルミには、様々な用途があるんですね。アルミ製品は性能がいいだけでなく見た目もスタイリッシュだから、他にもいろいろな使い方が考えられるのでは?
 
田中 矢部さんのおっしゃ通りですね。そこで弊社は近年、もっと暮らしに身近なアルミ製品もつくるようになりました。例えばこの「プレミアム富士ハンガー」もその1つです。
 
矢部 うわあ、富士山の形をしたハンガーですか。とってもオシャレで、アルミならではの質感が素晴らしいです。服をかけていないハンガーはどこか寂しげですが、このハンガーは存在感があるので、お部屋のインテリアとしても楽しめそう。この富士ハンガーは、どんなきっかけで生まれたのですか?
 
田中 株式会社鋳経テクノ様とHAPPIDEZA(ハピデザ)様というデザインスタジオの方から、コラボレーション企画として「富士山の形をしたアルミ製ハンガーをつくりたい」というお話をいただいたんですよ。いろいろと試行錯誤を重ねて、やっと形になりました。大手雑貨チェーンでも取り扱いが始まるそうですよ。他にも、aRAI dESIGN sTUDIO(アライデザインスタジオ)様とのコラボレーション企画で置時計やペンスタンドなどを製作させていただいております。
 
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富士山をかたどったプレミアム富士ハンガー
矢部 プレゼントにもぴったりですし、このハンガーはきっと話題になるでしょうね。弘中鋳造さんの事業も、ますます広がっていきそうです! でも、これまでの歩みには紆余曲折もあったのではないでしょうか。ここでぜひ、田中社長のご経歴をお聞かせください。
 
田中 私は弊社の2代目で、代表に就任したのは2013年です。子どもの頃から会社に出入りしてアルミ鋳造の現場を見ていましたので、溶かしたアルミの取り扱いは重大な危険を伴うことや、全て手作業のため過酷な仕事だということもよくわかっていました。それでも、長男であったこと、親への恩返しということもあり「親の後を継ごう」と決断し、20年近く修業を続け、現在に至ります。