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経営者インタビューEXECUTIVE INTERVIEW

 
プロフィール 福島県いわき市出身。大学進学と共に上京。在学中はテニスクラブでアルバイトをする。卒業後、正社員として同クラブに入社し、インストラクターを務めた。後に経理担当に転じ、経営母体の企業の本社に異動する。その当時から交際していた女性と結婚、彼女の伯父が(有)岡山ランドリーの代表であったことから同社に入社した。2000年に代表取締役に就任して以降、積極的に経営改革を行い、事業を伸張させてきた。【ホームページ
 
 
 
少子高齢化による人口減少やクールビズ、ノンアイロンシャツの浸透、また原油価格の高騰によるドライクリーニング溶剤やハンガー他包装資材の値上げなどにより、苦戦を強いられているクリーニング業界。激しい競争に打ち克つため、積極的な設備投資や人材育成を行ってきたのが、都内に多くの取次店を持つ有限会社岡山ランドリーだ。二代目経営者である岡山正弘代表取締役は、老舗の信用にあぐらをかくことなく、「早く、安く、キレイに」という顧客のニーズに応えるため、組織のブラッシュアップを続けている。
 
 
 

クリーニング業の奥深さを知る

 
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インタビュアー 城彰二(サッカー元日本代表)
 御社は1953年の創業とうかがいました。岡山社長は何代目でいらっしゃるのでしょう。
 
岡山 二代目です。創業者は私の妻の伯父にあたる方で、私は2000年から社長を務めております。
 
 こちらに入社される以前も、クリーニング業界に携わっておられたのですか。
 
岡山 いいえ、テニスクラブやそれを運営する会社で働いていました。ですから入社した時はほとんどクリーニングの知識がない状態でしたが、この仕事を少し軽く考えていたと思います。しかし、続けるほどに奥深さを知りましてね。
 
 ご自身が考える世界とは違ったわけだ。何かきっかけがあったんですか。
 
岡山 クリーニング業を営むためには「クリーニング師」という国家資格が不可欠ですが、この資格の取得そのものはそう難しくはありません。ところが、業界内の会合に参加していると、全く意味のわからない話をしている方々がいることに驚きました。聞くとその方々は繊維製品品質管理士、いわゆるTESという資格を所持しておられたのです。
 
 TESという資格は初めて耳にしました。取得が難しいものなのでしょうか。
 
岡山 はい。アパレル関係にお勤めの方には必須の資格とされていますが、クリーニング業界での所持率はおよそ5.5%。私も取得するためにかなり頑張りましたよ(笑)。