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ノウハウ Time Craft Consultant 奥村哲次の人生を豊かにするビジネスマインドセット  人と比べるのをやめた瞬間、人生は静かに豊かになる Time Craft Consultant 奥村哲次の 人生を豊かにするビジネスマインドセット 株式会社ラフティ 創業者顧問

ノウハウ
 
 
 
人生100年時代と言われ、仕事でもプライベートでも、自分の夢や目標を達成するまでには長い時間が残されているように感じられる現代。しかし時間の有限性を意識せずにぼんやりと過ごしていると、時というものはあっという間に過ぎ去ってしまう――そんな着眼点から、時間をいかに有意義に使うかを助言しているのが、Time Craft Consultantの奥村哲次氏だ。当コラムでは、大病を乗り越え自らの決意と行動によって成功をつかんできた同氏から、ビジネスに必要不可欠な“マインドセット”について学んでいく。

皆様、いつも大変お世話になっております。株式会社ラフティ創業者特別顧問、奥村哲次です。今回のテーマは、「人と比べるのをやめた瞬間、人生は静かに豊かになる」です。
 
 

比べるなら、「昨日の自分」

 
現代はSNSを開けば、誰かの成功、誰かの収入、誰かの旅行、誰かの華やかな生活が目に飛び込んできます。便利になった反面、人と比べる機会は、昔とは比べものにならないほど増えました。しかし私は、随分前から“人と比べる”という習慣を手放しています。理由はとてもシンプルです。他人と比べることは、自分の人生を豊かにするどころか、「羨ましい」「嫉妬」「焦り」といった、本来持たなくてもよい感情を増やしてしまうからです。
 
もちろん、比較する気持ちが完全になくなるわけではありません。ふと誰かを見て、「すごいな」「羨ましいな」と思うこともあります。しかし、その感情に振り回される必要はありません。私は比べる対象を、他人ではなく、“昨日の自分”に変えました。今日の自分が、昨日よりほんの少し成長していれば、それで十分です。昨日より丁寧に仕事ができたか。昨日より人に優しく接することができたか。昨日より少しでも前に進めたか。
 
成長とは、誰かに勝つことではありません。昨日の自分を少しだけ超えていくことです。人生は短距離走ではなく、長距離走です。他人のペースで走れば苦しくなります。自分のペースだからこそ、長く走り続けることができます。
 
 

羨ましさは「未来の方向」を教えてくれる

 
私は、「羨ましい」という感情そのものを否定していません。むしろ、羨ましいと思う気持ちは、自分の本音を教えてくれるサインだと思っています。
 
例えば、「あの人みたいな働き方が羨ましい」「自由そうで羨ましい」「挑戦していて羨ましい」。そう思ったなら、その感情を隠す必要はありません。「自分もその方向へ進みたい」という心の声なのです。羨望や嫉妬は、使い方を間違えれば苦しみになります。しかし、方向を示すコンパスとして使えば、人生を前へ進める力になります。「あの人だからできた」のではなく、「自分も挑戦すれば近づけるかもしれない」。そう考えるだけで、感情は比較から行動へと変わります。
 
 

憧れすぎると、自分に限界をつくってしまう

 
そして、もう一つ私が手放したものがあります。それは、“憧れすぎること”です。憧れとは、自分より上の存在として相手を見ることです。もちろん、尊敬することは素晴らしいことです。しかし、尊敬が崇拝へ変わった瞬間、人は無意識のうちに、「自分には無理だ」という線を引いてしまいます。
 
その象徴的な言葉があります。2023年のWBC決勝前、大谷翔平選手がチームメイトに伝えた言葉です。「今日だけは、憧れるのをやめましょう」。この言葉は、多くの人の心に残りました。相手を尊敬することと、相手を超えられない存在にしてしまうことは違います。挑戦するためには、「勝てるかもしれない」と信じることが必要です。
 
私は、憧れを持つことはあっても、それを崇拝には変えないようにしています。憧れは、目的地を教えてくれる看板であれば十分なのです。
 
 

幸福度の基準を下げると、人生は豊かになる

 
私は、幸福度の基準を意識的に下げています。これは妥協ではありません。本当の豊かさを見失わないためです。今日もご飯が食べられる。健康に生活ができている。仕事がある。応援してくれる人がいる。笑える時間がある。それだけでも、実は十分幸せなのです。
 
私たちは、外ばかりを見るから不足を感じます。しかし、自分の足元を見れば、多くのものをすでに持っています。幸福は、何かを手に入れた先にあるものではありません。今あるものに気付けた瞬間から始まります。
 
 

比べない人ほど、静かな強さを持っている

 
比べない人は、決して向上心がないわけではありません。むしろ、自分の成長に集中している人ほど、人と比べる時間がないのです。SNSに振り回されない。友人の出世に焦らない。年収や肩書ではなく、生き方を見る。競争ではなく、自分らしさを磨く。そういう人は派手ではありません。しかし、長い人生で見ると、とても強いのです。静かな誇りを持って生きている人は、人の評価に左右されません。だからこそ、自分らしい人生を歩み続けることができます。
 
人と比べないとは、人に興味を持たなくなることではありません。他人は他人、自分は自分。その境界線を静かに持つことです。人生は誰かと競争するためにあるのではありません。昨日の自分を少しだけ超え続けること。その積み重ねこそが、本当の成長です。
 
 

まとめ

 
ここまで、「人と比べるのをやめた瞬間、人生は静かに豊かになる」というテーマでお話ししました。しかし、もう一つ、多くの人が勘違いしていることがあります。それは、「成功から学べる」と思っていることです。もちろん成功体験には価値があります。しかし、本当に人を成長させるのは、うまくいかなかった経験や失敗の積み重ねではないでしょうか。
 
次回は、「成功はノウハウにならない。失敗はノウハウになる」というテーマについて掘り下げていきます。どうぞ次回も、お付き合いください。
 
株式会社ラフティ 創業者特別顧問
奥村 哲次(おくむら てつじ)

IT企業でシステムエンジニアとしてキャリアをスタートし、大手小売業などのクライアント向けに多数のシステム導入・業務改革プロジェクトを経験。2014年、ITコンサルティング会社(株)ラフティを創業し代表取締役に就任。IT戦略、システム開発、DX推進、BPO設計などを一貫して手がけ、代表1名体制の企業として年商1億円規模の事業を構築する。近年は活動領域を拡張し、AI議事録サービス「VOICE MEMO AI」、廃棄ペットボトルを活用した透明サーフボード「Sea Through」、プロジェクト経営・人生哲学を発信するブログやYouTubeなど、IT・環境・ライフスタイルを横断するプロジェクトを展開している。2026年3月31日をもって代表取締役を退任し、現在は創業者特別顧問として、プロジェクトの思想設計や企画活動を中心に関わっている。
 
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