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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
全国東宝系にて大ヒット公開中の映画、『検察側の罪人』。八嶋さんは国選弁護人としてあるキーパーソンの弁護士を担当する、小田島誠司というキャラクターを演じている。映画を観る際には「楽しもうとは思わないでほしい」と語った八嶋さん。その思いを詳しく聞いた。
 
 

チームでつくり上げた作品

 
僕が演じた小田島弁護士は、“普通の人”です。正義感を持って弁護士になったけど、それだけじゃなくて、「この仕事がうまくいったらお金がこれだけ入る」と考える野心も少しある。そういう正義感とか野心とかを少しずつ持っているのが、普通の人なのかなと思います。良いほうにも、悪いほうにも偏らない、観ている方にとって一番親近感が持てるように意識しました。
 
ただ、そういう人柄も含めて、今回の映画はチームでつくり上げたという実感が強いです。映画の中で小田島弁護士がより多く関わりを持つのは、二宮和也君が演じる沖野啓一郎と吉高由里子さんが演じる橘沙穂、それと小田島弁護士の奥さんです。実際に使われてはいないけど、本当にたくさん撮影したんですよ。その積み重ねの中から、4人の関係性が雰囲気にも表れている部分を使ったのかもしれませんね。
 
『検察側の罪人』は、大人のエンターテインメントだと思います。説明が少なく、一見何をしているのかわからない場面もあるでしょう。この映画を観て何か疑問に思ったり、引っかかったりするものがあれば、ぜひご自身で調べてみてください。普段生活している日本の社会の中で、自分たちがどういう立ち位置にいて、どのように生きていくべきなのかというのが再認識できるのではないでしょうか。『検察側の罪人』は、楽しもうと思うのではなく、描かれている内容に向き合って観てもらいたい作品ですね。
 
 
 
 
 
<インタビュー・文 中野夢菜/写真 Nori>
 
 
八嶋智人(やしま のりと)
1970年生まれ 奈良県出身
 
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1990年、松村武らと共に劇団カムカムミニキーナを旗揚げ。舞台を中心に活躍する中、テレビドラマや映画などにも出演するように。2002年から始まったバラエティ番組『トリビアの泉~素晴らしきムダ知識~』でお茶の間の人気を博す。そのほか、ドキュメンタリー番組やラジオ番組、テレビアニメなどジャンルを問わず活躍している。全国東宝系にて大ヒット公開中の映画『検察側の罪人』にも出演。
 
公式ツイッター
https://twitter.com/meganeouji840
劇団カムカムミニキーナ
http://www.3297.jp
検察側の罪人 公式サイト
http://kensatsugawa-movie.jp
 
 
 
(取材:2018年8月)