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スペシャルインタビューSPECIAL INTERVIEW

 
多くの趣味を持つ岩城さん。その中の1つに、バイクレースがある。選手としても活躍し、自身が率いる「チームイワキ」を立ち上げ、現在は若手の育成に励んでいると言う。岩城さんはバイクレースのどういった部分に、それほどの魅力を感じているのだろうか。
 
 

信頼度を高めて新たな仲間を迎える

 
僕が「チームイワキ」をつくったのは、自分が今まで経験してきたことを若い選手にフィードバックして、糧にしてもらいたいと思うようになったから。僕自身は、昨年の「もてぎオープン 7時間耐久ロードレース」で優勝してからは、選手としてレースには出場していません。今後も、出る予定はないかな。今は、チームイワキの若い選手を育てていくことが楽しくて。彼らはレースで結果も出していますので、チームイワキというレーシングチームから、世界に羽ばたくレーサーが生まれる日も近いでしょう。そうした実績は、一般の会社と同じで、新たな仲間を迎えるにあたっての信頼につながるわけです。
 
例えば、「生徒100人のうち10人が東大に進学しました」という塾より、「100人中20人が東大に進学」という塾に通うでしょう? それと同じで、今後「レーサーとして活躍したい」と考えている若い子たちが、チームイワキを信頼して選んでくれるようになる。そういった楽しみが生まれてきたんです。
 
バイクは、車輪が新しくなるだけで運転の方法も変わります。僕はレースの解説者になろうとは思っていないけど、新しい技術の勉強ができるのは嬉しいし、過去のレースを振り返って「あのときこうしとけば良かったのか!」と気付くこともあり、いつまでも勉強できるのが楽しいですね。
 
 
チームイワキの選手や俳優など、若手と接する機会も多い岩城さん。経験豊富な先輩として、どのように関わっているのか教えてもらった。
 
 

甘えを引き締める存在に

 
チームイワキに関しては、指導というより、ただ見に行っている感じですね。でも、僕が行くと空気が引き締まるんですよ。怖いというイメージがあるのか、「今日は岩城さんが見に来ているから頑張って走らないと」と感じるようです。もちろん、選手はいつも頑張って走っているのですが、人間ってどこかで甘えが出てくるもの。
 
そういった無意識の甘えを、引き締めることができているようです。ただ、「今日は死ぬ気で走れ!」なんてことは言いません。僕のチームの選手たちはまだ10代。万が一取り返しのつかない怪我をしてしまったらと考えると、無事に走り終えてくれたら十分だという気持ちですよ。
 
若手俳優たちも同じように、なぜか僕に怖いというイメージを持っているようなので、なるべく笑顔で接するようにしています。新しい現場に行ったときは特にね。自分では紳士だと思っているんだけど、怖いという意見が多かったので気を付けるようにしているんですよ(笑)。